G350dでもなくG63でもない、玄人好みの選択肢がG550だ。V8の余裕ある力感に、マヌファクトゥーアで仕立てられた特別な仕様が加わり、ゲレンデの奥深さを濃く味わえる。
RVブームの1990年代に生まれたスズキX-90。挑戦的で、遊び心全開のまま四駆とクーペを融合させた唯一無二の存在だ。その“迷作”に触れることは、自動車文化の奥行きを思い出させてくれる体験でもある。
上質さと重厚感が同居するクラシックな空気、沈み込む絨毯の感触──。帝国ホテルを初めて訪れたときのあの感覚を、2代目センチュリーが思い出させてくれた。
深みのあるポルトフィーノブルーにブラックアウトされた外装が映える、ジャガーFペイス RダイナミックブラックD200。後期型になり磨かれた走りと質感が、日常から遠出まで自然に誘い、付き合うほどに魅力を増していく一台だ。
日本仕様でも十分変わっているのに、本国仕様はさらにズルい。ディーゼルのトルクに6速AT、天井いっぱいのガラスルーフ──知られざる“本物のカクタス”の世界が、そこにはあった。
国産SUVから次の一歩を踏み出すなら、世界的ブランドが手掛ける正統派SUVという選択肢がある。レンジローバー・ヴェラールは、日常を豊かに変えるきっかけを与えてくれる一台だ。
3代目となる最新パナメーラ。そのベースグレードには、ポルシェが積み重ねてきたアップデートの集大成と、Sクラスのように滑らかな乗り味、911のような一体感が詰まっていた。
刺激を求める若さではなく、振る舞いを選べる大人の余裕。モータースポーツと紳士の国で磨かれたそのV8は、ドライバーを楽しませる術を知っている。
静けさと力強さをあわせ持つ、レンジローバー スポーツPHEV。フルEVモデル登場を前に、未来の気配を、いま体感する一台だ。
デフォルメの効いたデザインと、正直すぎる足まわり。そしてターボ。40年前のホットハッチに詰まっていたのは、速さではなく、“ちいさな冒険”の楽しさだった。
いかにもなコテコテのデザインで仕上げず、シンプルにかつ大胆に。しかし個性は忘れず。ただ「消費される」デザインとは一線を画す。
2リッターモデルでは見えなかったジャガーらしさが、このSグレードにはある。Fタイプ譲りのV6としなやかな足まわり、そしてオプションカラーが映える個体。知る人ぞ知る、隠れた名車に出会えた。