6速のRRに乗っているんだ。屋根は開いてライトウェイトでコンパクト。鼻息の荒いレセンス読者なら一瞬であらゆる時代の「911」を連想するだろう。あの、違いますよ!
なりふり構わず突き詰めると、それはいつか孤高の存在になる。しかし工業製品の場合、その存続可否は市場が欲するのかどうか。SUV、ミニバン。LSはどう生き残るのか。
V12エンジンがGクラスのボンネット下に収まらなかったとき、メルセデスAMGはどうしたか?そのまま斜めに押し込んだのだ。もはや兵器の香りすら漂うではないか。
カレラSベースで1963台のみ生産。しかしガワだけの限定車にあらず。3.8リッターのRRに通常組み合わされないワイドボディを装備し、このモデルのみの設定が輝く。
リセールをさほど気にする必要のないモデルを選ぶ際、思い切ってこんな個体はどうだろう?乱暴な足し引きで新車価格はAMG63の約半額、しかし色味の注目度はその何倍?
あたり一面の空気を、そのままスカンジナビアから運んできたかのような雰囲気へと変えてしまうシルバーのボルボV40。控えめでありながら、確かな存在感の一台を味わう。
V8スポーツモデル(今はV6も忘れてはならない)とは異なり、一見さんお断り。の雰囲気が漂う4シーターV12の跳ね馬。ルッソ(贅沢)な人々は密かに楽しんでいる。
昨今「走りを楽しむためのセダン文化」が廃れかけているようだ。それに伴い、数多くの名車の「車名」が断絶している。セドリック、懐かしい響きと共に思い出してみよう。
なぜこのクルマはソフトトップを採用したのだろうか、キャラクターを的にはハードトップの方が適しているのではないか?そんな考えは静粛性と荷室容量によって杞憂となる。
「そんな性能どこで使うの?必要?」いかにも日本らしい冷ややかな常套句だ。GT-Rよ、甘やかされることなく真っ向から力で世界に挑め。名だたる世界の名車を蹴散らせ。
街中での移動、山道への移動。その逆も然り。2025年の今、国産コンパクトでも苦も無くこなせるかもしれない、しかし、そこにオシャレさを少しプラスしてみませんか?
新しければ「高級」という定義は、近年どこか破綻をきたしているように感じる。「高級車とは何か」を改めて考えさせられるバブル期のクラウンでその呪縛を解いてみたい。