暴力的な速さと、上質な静けさ。そのどちらもがこのクルマの真実だ。E55 AMGは、スーパーチャージャーが奏でる最後のAMGとして、極上と過激という二つの顔をいまも併せ持つ。
静寂の中に力を秘め、穏やかさの奥で本能が目を覚ます。レンジローバー・オートバイオグラフィ P550eは、電動化の時代における“王者”の新しい在り方を示す。いま、この瞬間の新しさを感じるための一台だ。
勇ましい咆哮と鋭敏なドライビングフィール。サーキットの緊張感をそのまま公道に持ち込んだような996型911GT3は、挑戦することの歓びを思い出させてくれる一台だ。
華やかさよりも誠実さを選んだ一台。本格四駆が少なくなった今も、ワンオーナー・走行2.5万kmのハイラックスサーフが、トヨタの良心を体現している。
北欧の知性と柔らかな空気感をまとうサーブ9-3カブリオレ。E46やCLKとは異なる言語で存在を語り、20年を経ても現実的に選べるネオクラシックだ。
初代の直6FRから大きくキャラクターを変え、快適性を重視した2代目セフィーロ。走行わずか1万kmで当時のままの空気を宿すこの個体は、広い室内と名機VQの滑らかさを兼ね備え、家族と過ごす時間もひとりで味わう走りも譲らない存在だった。
イグアスブルーのカリナンは、雲の上を走るような浮遊感と、自ら操りたくなる繊細さを兼ね備えた存在。ショーファーカーでありながらドライバーズカーでもある、その一見矛盾した魅力を映し出す。
官能的な走りとゼニアパッケージの仕立て、グリジオ・マラテアの艶を纏うレヴァンテ。ラグジュアリーSUVを超え、マセラティの世界へ踏み出す一歩にふさわしい存在だ。
獲物を狙うような鋭い顔つきに心を奪われた少年時代。大人になった今、再び向き合い、ハンドルを握って思うのは──やっぱりこのクルマはカッコいい。
豪華さや速さを競う装備はなくとも、走れば純粋さが際立つ、素のままの718ケイマン。経験を重ねた先にこそ響く、操る歓びと通好みの味わいがここにある。
最新の技術で磨かれた高性能や快適さも楽しい。だが生々しく操る原初の楽しさを思い出させてくれるのが、このケータハム・セブンだ。
カーキとブラックで仕立てられた120系プラド。森の中でも街中でも映えるそのカスタムは、クルマを自由に楽しむという感覚を思い出させてくれる。