ロールス・ロイス 中国壁画をテーマにした3台のビスポーク公開 壁画芸術への賛辞

異文化が融合したこの稀有な芸術は、顧客を迎える招待制のスペース、プライベート・オフィス・上海を通じて、ファントム、カリナン、スペクターの3モデルで実現された。

異文化が融合したこの稀有な芸術は、顧客を迎える招待制のスペース、プライベート・オフィス・上海を通じて、ファントム、カリナン、スペクターの3モデルで実現された。

上海ビスポーク・デザイナー シュアイ・フェン

「敦煌莫高窟の壁画は、中国の文化遺産を象徴する最も力強いシンボルのひとつです。これらの芸術作品は王朝を超えて創作され、我が国の文明を形作ってきた抽象的な理念を反映しています。

その色彩、造形、象徴性にインスピレーションを受け、私たちは手描きの要素と慎重にキュレーションされたビスポークを通じて、これらのテーマを再解釈しました。

これは、ロールス・ロイスと中国との創造的な対話を、若々しく現代的な形で表現した意義深い賛辞です」

ロールス・ロイスは、中国・敦煌の古代壁画からインスピレーションを得た3台のビスポーク・カーを公開した。

ロールス・ロイス 中国壁画をテーマにした3台のビスポーク公開 壁画芸術への賛辞

これら3台は、プライベート・オフィス・上海の顧客のためだけに用意された新しいビスポークのエクステリア・カラーを特徴とし、それぞれ地域の風景、芸術、文化的テーマから着想を得ている。

また、プライベート・オフィス・上海のビスポーク・デザイナー、シュアイ・フェンが考案した「シルケン・スピリット(Silken Spirit)」と名付けられた共通のデザインモチーフが繰り返し現れる。

これはスピリット・オブ・エクスタシーと、貴重な絹が織りなす流麗なフォルムからインスピレーションを得たもので、このコレクションの最も繊細な表現は、ファントム・エクステンデッドのギャラリーに施された手描きのアートワークに見られる。

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驚くべき芸術への賛美

1000年以上前、芸術家や職人たちが、ゴビ砂漠の端にある敦煌付近の山々の聖なる洞窟の壁を彫刻し、彩色した。

これらの聖域には、古代シルクロードの文化的交差点に位置する独自の背景から形成された、世界有数の壁画芸術コレクションが収められている。

今日、これらの芸術への敬意が、ロールス・ロイスのビスポーク・コレクティブによる現代的なオマージュとして表現された。

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ファントム・エクステンデッド

ファントム・エクステンデッドは2トーンで仕上げられている。

メインボディは万里の長城のかなたに広がる深い紫色の空を思わせるイメージしたニンイェ・パープル(寧夜紫)を採用し、この色は、西暦800年の唐代の詩に詠まれた美しい色彩表現から名付けられた。

ボディ上部は対照的にイングリッシュ・ホワイトで仕上げられ、Cピラーにはシルケン・スピリットのモチーフがニンイェ・パープルで手描きされ、グレース・ホワイトのコーチラインを完成させている。

このモチーフはキャビン内にも引き継がれ、手作業で配置された1344個の光ファイバーで表現された“星”と192個の“流れ星”がビスポーク・スターライト・ヘッドライナーを彩る。

インテリアの中心となるのは、手描きで仕上げられたビスポーク・ギャラリー・アートワークで、ブラックのレザーをキャンバスに描かれた風景画に、ホワイトとブラックの糸で刺繍されたシルケン・スピリットのモチーフを組み合わせ、仏教文化における天界の存在であり、壁画でも象徴的に描かれてきたアプサラス(天女)の舞を想起させる。

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「ギャラリーに深みとリズムの感覚を取り入れるために、私は減版印刷と呼ばれる中国の技法を取り入れました。この技法は、同じ版木を使って絵の具の層ごとに再彫刻しながら、段階的にキャンバスへ転写していくものです。

各層を刷るたびに版木は慎重に再彫刻され、次の色を重ねることで奥行きと精緻なディテールが生まれます。この技法を私は手作業で再解釈し、版木の代わりに細いセーブルの筆を使用して、すべての色を個別に塗り重ねることで表面にイメージを浮かび上がらせました。

あえて塗らずに残したレザーの小さな部分が、彫り出された版画のような効果を生み出しています」
とロールス・ロイス・モーター・カーズ ビスポーク・アーティスト クロエ・ダウセットは述べる。

シートにはブラックとカシミア・グレーのレザーを採用し、フロントシートではその配色を反転させることで車内に2つの異なる雰囲気を演出した。

フロントおよびリアのドアにはそれぞれピアノ・ブラックとカシミア・グレーの大きなカナデル・ウッド・パネルが配されており、リアドアのパネルにはステンレススチール製のシルク・スピリットのモチーフが埋め込まれ、2つのリアシートの間に位置するリア・ウォーターフォール・セクションにも同じシンボルが施されている。

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ブラック・バッジ・カリナン

ブラック・バッジ・カリナン・シリーズIIはダンチアン・ピンクで仕上げられ、23インチのブラック・バッジ鍛造ホイールのセンター部分にも同色が施されている。

ツイン・コーチラインとCピラーにあしらわれたシルケン・スピリットのモチーフはブラックで表現されている。

フロントシートはブラッシング・ピンクのレザー仕上げで、プレースド・パーフォレーションがフロントドアまで広がり、このパターンは、グッドウッドにあるホーム・オブ・ロールス・ロイスの上空で変化する雲からインスピレーションを得てデザインされたもので、0.8mmと1.2mmのパーフォレーションが10万7000個もちりばめられている。

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リアシートはネイビーのレザーにブラッシング・ピンクのパイピングとステッチが施され、深く没入感のある空間を演出。

テクニカル・ファイバー製のフロント・フェイシアおよびリアシート間のウォーターフォール・セクションには、ステンレススチール製インレイでシルケン・スピリットのグラフィックがあしらわれた。

ビスポークのスターライト・ヘッドライナーがフロントとリアのカラーテーマを優雅に調和させており、イルミネーテッド・グラフィックで抽象的に表現されたシルケン・スピリットのモチーフは、柔らかなブラッシング・ピンクの光を放ち、ホワイトの流れ星がその輝きを引き立てる。

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ブラック・バッジ・スペクター

ブラック・バッジ・スペクターは、ドラマティックなエアロ・ツートーンで大胆に仕上げられている。

ボディのチンシャン(青山)・ブルーは、敦煌の壁画に描かれた山々の青と草木の緑から着想を得た色で、アッパー部分と、Cピラーおよびコーチラインに配されたシルク・スピリットのモチーフは、対照的なダイヤモンド・ブラックで仕上げられている。

さらに、トゥルケーゼで彩られたイルミネーテッド・グリルが、エクステリアを一層の存在感をもたらす。

フロントシートはトゥルケーゼとブラックのレザー、リアシートはブラックに映えるホワイトのステッチとパイピングが施された。

このユニークなスプリットデザインは、レザーのセンターコンソールとラムウールのカーペットにも採用され、それぞれトゥルケーゼとブラックで仕上げられている。

トゥルケーゼのイルミネーテッド・トレッドプレートには、シルク・スピリットのモチーフがあしらわれ、スターライト・ドアに加え、1344個の“星”と192個の“流れ星”がひとつひとつ手作業で配置されたビスポークのスターライト・ヘッドライナーが優雅な輝きを放つ。

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受け継がれる遺産

中国の壁画に着想を得たビスポーク・コミッションは、過去と現在、東洋と西洋、伝統と革新の間に交わされる文化的対話を体現している。

この3モデルを通じて、ロールス・ロイスは古代の芸術的遺産の重要性と、現代のラグジュアリー表現を生み出すインスピレーションの源としてのヘリテージの共鳴を称えた。

これにより、デザインとクラフツマンシップを通じて繊細な物語を形にするビスポークの力を証明し、同様の深い探求心と細やかな配慮、そして豊かな想像力をもって、他の文化的物語を探求する未来のコミッションへのインスピレーションを顧客に示している。

ビスポークを映像で

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