アウディS5カブリオレ(4WD/8AT)どんな人にも推せる車

アウディS5カブリオレ(4WD/8AT)どんな人にも推せる車

アウディS5カブリオレは、的確な実用性と程よい官能性、華美すぎない内外装を兼ね備える。だからどんな人にも推せる。意外ではあるが、こんな車は世の中にあまりない。

アウディS5最新世代

この世代のアウディS5がデビューしたのは2017年4月のことだった。クーペは9年ぶり、スポーツバック(4ドアクーペ)は7年ぶり、カブリオレは8年ぶりのフル刷新となった。

S5各モデルに託されたミッションは「美しさとスポーティな走りと実用性の融合」。新しい技術も惜しみなく投入された。

パワートレインは3リッターV6 TFSIターボで、354ps/500Nmを発生。先代+21psという数値を手にした。一方で燃費効率も改善された。大トルク対応として8速ティプトロニック(=トルコンAT)を組み合わせる。

新車価格(税込み)はS5スポーツバックが913万円、S5クーペも913万円、S5カブリオレは998万円で左右ハンドルが用意された。

なお2018年にはいくつかのオプションを標準装備化するマイナーチェンジが実施され、2021年には内外装と装備を刷新したマイナーチェンジが再び実施された。ひっそりとカブリオレだけがカタログ落ちしたのもポイントだ。

S5カブリオレを知る

クーペ/カブリオレとスポーツバックではボディサイズが異なる。

S5クーペ・スポーツバック
全長:4765mm
全幅:1845mm
全高:1390mm
ホイールベース:2825mm

S5クーペ/カブリオレ
全長:4705mm
全幅:1845mm
全高:1365mm(カブリオレは1375mm)
ホイールベース:2765mm

参考までに同時期のライバル、メルセデスAMG C43カブリオレは
全長:4705mm
全幅:1810mm(−35mm)
全高:1410mm(+45mm)
ホイールベース:2840mm(+75mm)
となる。

乗用車然とした感が拭えないCクラスに比べると、S5はぺったりと低く幅広に感じる。スポーツカーに近いプロポーションである。

プロポーションでもう1つ。アウディのボディパネルの合わせは何と精緻なことかと感動する。フロントフード横とフェンダーの弧を描く合わせ、ドアパネルをまたぐ波のようなライン、それぞれにズレがなく、細いエッジもここまでかというほど切り立つ。全体の佇まいの良さは細部から成るという好例だと思った。

インテリアは英/伊のクルマのような色気とは異なるが、隅々まで整頓され精度が高い。スイッチの押し心地や配置、エアコンルーバーの操作感などすべてがなめらかで正確。アウディにしかできない芸当である。

誰もが満足できる車

エンジンのスタートボタンを押すと、フォーンと乾いた中〜高音がリアから聞こえる。

走り始めるとこの音は、少しずつ音量を増しながら抑制の効いた範囲で室内に届く。

ハスキーなのに澄んだ、澄んでいるのに厚みのある音がじつに快感である。

フォルクスワーゲングループ内では、アウディはもちろんポルシェ・パナメーラの一部モデルでも少しのチューンを施しながら共有されるこのエンジンは、ターボエンジンの中でも特に快音を響かせる銘機であると筆者は思う。

乗り心地はソフト。幌のルーフでありながらボディ剛性も高い。ステアリングを介して手元に伝わる情報も豊富。反応も軽やかだ。

ダイナミックモードにすると明確にステアリングが重くなり、乗り心地も引き締まるが、標準のモードで走らせてもダルなところはないから、一般的な速度域でも満足できよう。

このパッケージ、このエンジン、この足回り。これ以上の何を求めようか?という気持ちになる。アウディS5は、全てにおいていい所どりで欠点を見つけにくいクルマだと感じた。

的確な実用性と程よい官能性、華美すぎない内外装。「アウディのS」は、その落とし所が実にうまい。これならば老若男女、どんなシチュエーションでも自信をもって推せる。

SPEC

アウディS5カブリオレ

年式
2017年
全長
4705mm
全幅
1845mm
全高
1375mm
ホイールベース
2765mm
トレッド(前)
1580mm
トレッド(後)
1560mm
車重
1890kg
パワートレイン
3リッターV型6気筒ターボ
トランスミッション
8速AT
エンジン最高出力
354ps/5400-6400rpm
エンジン最大トルク
500Nm/1370-4500rpm
サスペンション(前)
5リンク
サスペンション(後)
5リンク
タイヤ(前)
255/35 R19
タイヤ(後)
255/35 R19
メーカー
価格
店舗
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