BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

軽やかで、柔らかく、それでいて確かなBMWらしさを感じさせる420iカブリオレ。派手さに頼らず、知性と余裕で魅せるその佇まいは、日常にさりげない上質と色気をもたらしてくれる一台だ。

軽やかで、柔らかく、それでいて確かなBMWらしさを感じさせる420iカブリオレ。派手さに頼らず、知性と余裕で魅せるその佇まいは、日常にさりげない上質と色気をもたらしてくれる一台だ。

柔らかさの理由

以前、この同じモデル(G23)のM4カブリオレに触れたとき、その印象はもっとマッチョだった。

BMWらしい低重心の安定感、堂々としたボディ、そしてクーペ/カブリオレらしい押し出しの強さ。

だが今回の420iカブリオレは、同じ輪郭を持ちながら、どこか空気感が異なる。

より軽やかで、より柔らかい。

言うなれば、優男である。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

正直に言えば、先代のF3x系420には少し物足りなさがあった。

パワー不足というよりも、どこか“もったり”とした印象。

だから4シリーズを選ぶなら、できれば420より上のグレードを選びたい——そう思っていたのも事実だ。

だが、この世代の420は違う。

走り出してまず感じるのは、身のこなしの軽さだ。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

力みのない優しさ

アクセルの反応、前へ出ていくテンポ、そして全体のまとまり。

必要以上に気負わず、それでいてきちんとBMWらしい。

そのバランスが、実に心地いい。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

そしてこのクルマの魅力は、単なるドライブフィールにとどまらない。

4人がきちんと乗れること。

大きすぎず、気負わず付き合えるサイズ感であること。

乗り心地に角がなく、外見にも内面にも力みがないこと。

この4シリーズ カブリオレは、あらゆる部分に“優しさ”が宿っている。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

だがもちろん、それだけで終わるクルマではない。

オープンである以上、色気を忘れているはずがない。

屋根を開けた瞬間、このクルマはぐっと表情を変える。

真面目なドイツ車の輪郭の中に、ふとした色気が差し込む。

その塩梅が、とてもいい。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

生真面目さと色気と

さらに今回の個体は、ブルックリングレー・メタリックにキャメル系のメリノレザーという組み合わせ。

この取り合わせが実に絶妙だ。

BMWらしい生真面目さを残しながら、どこか都会的で垢抜けている。

派手ではない。

けれど、確実に洒落ている。

それは、必要以上に自分を誇示しないのに、なぜか印象に残る人のようでもある。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

では、このクルマはどんな人に似合うのだろうか。

ドイツ車らしい理性や生真面目さが、自分の感性にしっくりくる人。

その上で、服装や所作、日常の細部にまでさりげない美意識を持っている人。

派手さではなく、知性で色気を纏うような人。

そんなインテリジェンスな優男にこそ、この420iカブリオレはよく似合う。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男

4シリーズ カブリオレというと、どうしても見た目の華やかさに目が向きがちだ。

だがこの個体には、それだけではない魅力がある。

軽やかで、優しく、それでいてきちんと色っぽい。

そんな一台に出会える機会は、案外多くない。

このBMWは、そのことを教えてくれた。

BMW・420iカブリオレ(2023)軽やかな優男
  • 河野浩之 Hiroyuki Kono

    18歳で免許を取ったその日から、好奇心と探究心のおもむくままに車を次々と乗り継いできた。あらゆる立場の車に乗ってきたからこそわかる、その奥深さ。どんな車にも、それを選んだ理由があり、「この1台のために頑張れる」と思える瞬間が確かにあった。車を心のサプリメントに──そんな思いを掲げ、RESENSEを創業。性能だけでは語り尽くせない、車という文化や歴史を紐解き、物語として未来へつなげていきたい。

    著者の記事一覧へ

メーカー
価格
店舗
並べ替え