- 日産 / セレナ(1996)
今だからこその面白さ
初代セレナは、日産車でありながら、開発・生産に愛知機械工業が深く関わっていました。 この会社の名前を聞いてピンと来た人は、間違いなくスポーツカー好きだと思います。

というのは、ミッションを多く製造していて、初期のR35 GT-Rのほか、三菱・ランサーエボリューションVIIIの6速マニュアルなどを手がけたメーカーなのです。近年では軽自動車向けCVTの製造なども手がけています。
今では多くのメーカーと取引していますが、日産とは密接な関係だったこのメーカー。なぜセレナの開発までできたのかと言いますと、そもそもコニーという完成車販売のメーカーだったからなのです。
なので、初代C23セレナは栃木ではなく愛知生まれ。
当時、先行して登場していたエスティマに対し、日産は“901運動”の真っ只中。セレナにもハンドリングやロードホールディング性能への強いこだわりが盛り込まれていました。
足回りに関しては有名な話で、最上位グレードに至ってはHICASを搭載したりビスカス式LSDもSR20DE型とCD20T型に装備されました。
ヨーロッパでバンとして成立していた事実も、このシャシーの素性の良さを裏付けています。
この車の構造も改めてチェック。
ボンネットがあるのでセミキャブオーバーかな?と思うんですがこれは錯覚。ドライバーの着座位置は、実際にはかなり前寄りで、構造としてはキャブオーバーに近いと言えます。
今振り返ると、この構造も実に興味深く、当時の初代エスティマなどを含めて、意外と流行りのレイアウトでした。
30年という時間が、自動車の“当たり前”を大きく変えてしまったことに気付かされます。
また、Cd値は0.35前後と丸いデザインは見た目だけでなく空力的に意味がありました。
ピラーが細く、窓が広いデザインは、今のミニバンでは出せない味のひとつ。
失われた今だからこそ、その魅力に気付かされるのかもしれません。

絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で200...
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