輸入コンパクトといえば、ゴルフ、Aクラス、ミニ・・・。そんな定番が並ぶ中に、ボルボはひと味違う一台を投じてきました。それがV40です。
初代はステーションワゴンでしたが、2代目で一気にプレミアムコンパクトへと舵を切り、あえて“プレミアム・ショートワゴン”と呼んだのも印象的でした。
街中で見かける機会も増え、日本でもすっかり定着した存在です。
可愛らしいカラーリングや柔らかなフォルムは、クルマに詳しくない方の目も引き、「これ何?」と聞かれることも少なくありません。
当時のボルボは「ヒューマン・センタード」という思想を掲げ、まず座り心地や居心地から設計を始めるというアプローチを採っていました。
デザインよりも優先されるその潔さは、このV40にも色濃く反映されています。
象徴的なのが、フローティングセンタースタックです。
使いたいボタンに自然と指が届く配置は、視覚的な美しさだけでなく、操作の直感性まで丁寧に設計されています。
そしてボルボといえば安全性です。
V40が日本に上陸した際、大きな話題となったのが歩行者用エアバッグでした。世界初の技術として注目を集めたこの装備は、今振り返っても非常に先進的です。
実は6万円のオプションだったというオチも含めて、今思うと時代の先を行っていました。
搭載される1.6リッター直列4気筒ターボは、180ps/240Nmを発生します。
軽快な走りに加え、空力性能にも配慮されており、燃費性能も優秀です。走りに魅了される方が多かったのも納得できます。
今回の個体は走行8000km台。ほぼ新古車のようなコンディションでありながら、価格は当時の約3分の1です。
今だからこそ選びたい、通好みの一台です。

永井陽向 Hinata Nagai
絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で2000台以上の写真と解説を投稿。最新モデルから名車と呼ばれるクラシック、そして誰も気に留めないような隠れた一台まで。日々クルマとの新しい出会いがあり、そのたびに胸が高鳴る。その“ワクワク”を、クルマオタクとしての視点で丁寧に言葉へ落とし込みながら、読者のクルマ人生をより豊かにしていきたいと考えている。



















