- メルセデス・ベンツ・G350d メルセデス・ベンツ / G350d(2020)
トレンドの外側で
トレンドの中心から少し離れた場所にこそ、新しさがある。ジュピターレッドとブラックの組み合わせが、Gクラスの“変わらないかっこよさ”をいまの時代に映し出す。

定番×定番でも
赤と黒。
華やかさと力強さをあわせ持つこの組み合わせは、ファッションや建築、あらゆるデザインの世界で定番のコーディネートだ。
自動車においてはスポーツモデルではおなじみだが、SUVやラグジュアリーカーでは少し勇気のいる選択だ。
リセールのことを考えたり、街中での目立ち方を気にしたり──誰もが“かっこいい”と思いながらも、黒や白といった無難な色に流れてしまう。
そんな時代に、このジュピターレッドのG350dはひときわ異彩を放つ。
赤いボディに黒いルーフとフェンダー。インテリアもまた、黒を基調に、赤いステッチやシートベルトがさりげなくアクセントを添える。「マヌファクトゥーア」の名の通り、感性と精度が調和した仕立て。
誰もが知るかっこいいクルマに、誰もが知るかっこいい色の組み合わせ。
いわば、本流と本流の交差点に立つ存在だ。
華やかさがありながら、決して浮つかない。むしろ落ち着きのある存在感で、周囲の景色を引き締めてしまう。
トレンドの外側に立つ潔さと、普遍の中にある緊張感。そのバランスこそ、このクルマの魅力だ。
日常に落とし込めるG
赤いクルマというだけで、気持ちが弾む。
ジュピターレッドのボディは、子どもの頃にミニカーを手に取ったときのような高揚感を思い出させてくれる。
けれど、このG350dは見た目ほど熱くない。
乗り味は穏やかで、9速ATのつながりも滑らか。Burmesterサウンドやインフォテイメントの操作性も上質で、街中をゆったりと流すだけで心地いい。直列6気筒ディーゼルは力強さと静けさを両立し、燃費も良好。
見た目の華やかさとは裏腹に、乗れば驚くほど日常にフィットする。
赤と聞くと派手な印象を持たれがちだが、このジュピターレッドはむしろ上品だ。鮮やかさの中に深みがあり、黒とのコントラストが大人の落ち着きを感じさせる。
日常生活のなかに、ほんの少しの華やぎを。
このGクラスは、そんなさりげない豊かさを与えてくれる存在だ。
変わらなさと新しさ
かっこよさとは何だろう。スペックでも、価格でも、流行でもない。
このG350dを前にすると、その答えが少し見えてくる。
誰もがかっこいいと思う形。誰もが知っている色の組み合わせ。
その“普遍”の掛け算が、いまの時代では逆に個性として際立っている。
Gクラスの魅力の本質は、“変わらなさ”の中にある“新しさ”だ。
そして、その“変わらなさ”を新しく見せているのは、トレンドから少し離れた赤と黒という選択だ。
流行のど真ん中にいないこと。それを恐れず、自分の美意識で選ぶこと。
ジュピターレッドのG350dは、そんな価値観を体現している。

18歳で免許を取ったその日から、好奇心と探究心のおもむくままに車を次々と乗り継いできた。あらゆる立場の車に乗ってきたからこそわかる、その奥深さ。どん...
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