ランボルギーニ・ポロストリコ 唯一無二の体験イベントを開催 ピレリとの協力関係も

参加者は技術スペシャリストと肩を並べ、クラシックカーの歴史的・技術的再現にコンサルタントで関わるランボルギーニOBの専門家委員会の支援も得ながら作業を行った。

参加者は技術スペシャリストと肩を並べ、クラシックカーの歴史的・技術的再現にコンサルタントで関わるランボルギーニOBの専門家委員会の支援も得ながら作業を行った。

唯一無二の体験イベントを開催

ランボルギーニは、同社のヘリテージ部門であるポロストリコの設立10周年を迎えるにあたり、世界中からゲストを招待し、同部門のスペシャリストとなって日々の活動を直接体験する、唯一無二の体験イベントを開催した。

ポロストリコは、ランボルギーニのクラシックカーの保存、レストア、認定を専門とする部門であり、その歴史と伝統の継承を担っている。

イベントでは、ポロストリコの主な日常業務を忠実になぞり、担当車両のロードテストや分析、アーカイブの資料調査、認定のための車両鑑定、レストアにつながる可能性のある実地作業などが行われた。

また、ランボルギーニの創業以来60年以上にわたって協力関係にあるピレリもイベントパートナーとして参加し、ピレリ財団と共に、ポロストリコと共同で行ったクラシックモデルのオリジナルタイヤの再現に関連する専門知識や事例を紹介。現在、これらのタイヤは世界中の顧客に提供されている。

ランボルギーニ・ポロストリコ 唯一無二の体験イベントを開催 ピレリとの協力関係も

ディレクターの回想

ランボルギーニ Aftersales Director のアレッサンドロ・ファルメスキは笑顔でこう振り返る。

「10年前、ポロストリコの発足当初は、単に新部門の扉を開き、見学者を募るだけでした。しかし、2025年の今、10年間の活動を通して得た専門技術と豊富な知識を披露するのに、ゲストの皆様に実際に業務を行ってもらう以上の方法はないと考えました。

専用チェックリストを使用したロードテストから、整備工場でのミウラ、カウンタックのキャブレター作業まで、確かに難しい仕事だったとは思いますが、私たちが日々行う業務を反映した本物の体験となりました。

おかげで、レストア、認定、アーカイブ調査のプロセスをすべて巡り、参加者の皆様にはポロストリコがどのようにランボルギーニの歴史を守り、未来へと継承しているのかを、実際にご理解いただけたと思います」

ランボルギーニ・ポロストリコ 唯一無二の体験イベントを開催 ピレリとの協力関係も

どんな作業を行ったのか

参加者は2名ずつのワークグループに分かれ、それぞれに1967年製 400GT 2+2、1990年製カウンタック25thアニバーサリー、2001年製ディアブロSE 6.0、90 年代初頭のLM002 など、ランボルギーニのクラシックカーが割り当てられた。

最初に、エミリアロマーニャとトスカーナを結ぶ路上で各車両の識別、確認、テストが行われ、参加者はポロストリコがレストア受付に使用する入庫書に基づいた様式に必要事項を記入。

実車分析を終えると、ワークグループは過去の資料を集めたランボルギーニ・アーカイブに移動し、担当モデルの諸元と歴史を注意深く調べた。

オリジナル資料を参照することで、シャシーナンバーやエンジンナンバーなどの識別データと、ボディカラーやインテリアの素材、構成、装備など、スタイルおよび機能要素の整合性を確認し、この情報によって、参加者はポロストリコの技術スペシャリストが実施する認証業務の一部を追体験しながら、鑑定プロセス全体を模擬体験することができた。

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続いて、体験は整備工場へと場を移し、参加者はランボルギーニ・ミュージアム所蔵の1973年製ミウラSVの作業を行った。

最も象徴的なテストの1つは、センターロックナットによる標準的な締結手順を用いた左フロントホイールの脱着作業で、かつての方法と同じく鋳鉄製ハンマーを使用した後、現代のトルクレンチを使用し、手動で得た値を技術条件の値と比較して、正しく締め付けられていることを確認した。

このような実地作業に加え、最も高度な技術作業の一つである、カウンタックのウェーバー製ツインバレルキャブレターの点検と再組立も体験。

複雑でアイコニックなこのキャブレターは、当時の機械工学の象徴であった。

ランボルギーニ・ポロストリコ 唯一無二の体験イベントを開催 ピレリとの協力関係も

ピレリの歴史的な協力関係

最後に参加者は、ランボルギーニとピレリの歴史的な協力関係について学んだ。

この協力関係は、1963 年にフェルッチオ・ランボルギーニが設立間もない自動車メーカーの最初の生産モデルとなる350GTVのタイヤ供給をピレリに依頼したことから始まる。

以来、両社はスポーティさとパフォーマンスを追求する理念のもと、最先端技術を駆使したソリューションの開発に共同で取り組んできた。

ミウラからカウンタックの各種バージョン、LM002からディアブロ、そして最新のスーパーSUVのウルスに至るまで、サンタアガタ・ボロネーゼを拠点とするランボルギーニの代表的なすべてのモデルにおいて、ピレリはチントゥーラート、Pゼロ、スコーピオンファミリーの専用タイヤを開発してきた。

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ポロストリコはこの結び付きを守り強化しているが、それはタイヤ製造におけるクラシックカーの継承という観点から、外観とドライビングダイナミクスのオリジナルを尊重しつつ、現代的なテクノロジーと生産プロセスによって効率性と安全性を向上させたクラシックカー向けタイヤのラインアップである、ピレリのおかげでもある。

たとえば、1971年製カウンタックLP500のプロトタイプ再現のために2021年に再び作られたチントゥーラートCN12、1986年製LM002のために2023年に復活したスコーピオンBKなどがある。

これらのタイヤを再現するには、ピレリ財団が所有する画像や資料の活用が不可欠で、同財団では、ピレリの過去すべてのタイヤの設計、開発、生産に関する資料を歴史アーカイブに保存している。

10周年を迎えたポロストリコを映像で

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