強く主張してくるわけではない。けれど、なぜか心を引き寄せられる──そんな出会いがある。アベンチュリングリーンと呼ばれるその深緑のポルシェは、偶然という言葉の奥に、確かな必然を秘めていた。選んだというより、出会ってしまったと思える一台。
映画で恋仲となるヒロインと相手役が、去り際にタイミングが少しずれてお互いを振り返ることがある。貴方はクルマを離れる時、普段用途のクルマでも、そうなれていますか?
カイエンはトルコンAT、ケイマンはPDK。無理やりな足し引きをすれば、これは「カイエンの小さい版」ではなく「ケイマンの大きい版」かもしれない快速SUVである。
ポルシェ・マカンは基本的にスポーツカーに近いキャラクターだ。GTSはさらに色濃くなる。身のこなしに無駄はなく、SUVという体裁にも関わらず緊張感がある。