BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

長いノーズと短いリアが描く理想的なプロポーション。自然吸気直列6気筒の滑らかな回転と、メタルトップがもたらす静けさと開放感。Z4は、走るという行為そのものを純粋に楽しませてくれる一台だ。

長いノーズと短いリアが描く理想的なプロポーション。自然吸気直列6気筒の滑らかな回転と、メタルトップがもたらす静けさと開放感。Z4は、走るという行為そのものを純粋に楽しませてくれる一台だ。

理想的なシルエット

数ある趣向性の高いクルマの中でも、2シーターのオープンカーという存在は、やはり特別だ。

日常の合理性から一歩離れ、ただ「走ること」を楽しむためにある。

その世界観を、BMWらしい思想でまとめ上げたのがこのZ4である。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

まず目に入るのは、そのプロポーションだ。

長いボンネットに、短いリアオーバーハング。

クラシックなスポーツカーが持つ、理想的なシルエットである。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

ドライバーは後輪の近くに座り、前方には長いノーズが伸びる。

それだけで、クルマを操る楽しさを自然と想像させる。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

直6のフィーリング

この世代のZ4は、BMWのロードスターとして初めて電動メタルトップを採用したモデルでもある。

クーペのような静粛性と、オープンカーの開放感。

その相反する要素を、ひとつのクルマで成立させている。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

搭載されるエンジンは、自然吸気の直列6気筒。

決して圧倒的な速さを誇るわけではない。

だが回転を上げていくにつれて、驚くほど滑らかに、そして上品に回り続ける。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

アクセルを踏み込めば、自然吸気ならではのリニアなレスポンスと、厚みのある排気音が立ち上がる。

ターボエンジンが主流となった今だからこそ、この直列6気筒の音とフィーリングは、より鮮明に心地よく響く。

速さの数値ではなく、エンジンそのものが生み出す感触を味わうクルマだ。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

歓びを体現するモデル

この個体の魅力は、コンディションにもある。

モデルの背景を知らなければ、15年以上前のクルマとは思えないほど、全体にフレッシュな印象を受ける。

1万6000kmという走行距離は、この年式のクルマとして見れば、まだ“入口”に近い。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

だからこそ、このZ4はこれからの時間を楽しむ余白をしっかりと残している。

休日のドライブにも、夫婦での旅行にも。
あるいは20代の独身の方が、初めての趣味の一台として選ぶのもいい。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち

BMWが長く掲げてきた言葉、“駆けぬける歓び”。

このZ4は、その意味をあらためて体感させてくれる存在である。

屋根を開けて走るだけで、いつもの道が少し特別になる。

それこそが、このクルマのいちばんの魅力だ。

BMW・Z4(2009)古典的スポーツカーのかたち
  • 河野浩之 Hiroyuki Kono

    18歳で免許を取ったその日から、好奇心と探究心のおもむくままに車を次々と乗り継いできた。あらゆる立場の車に乗ってきたからこそわかる、その奥深さ。どんな車にも、それを選んだ理由があり、「この1台のために頑張れる」と思える瞬間が確かにあった。車を心のサプリメントに──そんな思いを掲げ、RESENSEを創業。性能だけでは語り尽くせない、車という文化や歴史を紐解き、物語として未来へつなげていきたい。

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