• トヨタ / セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)

日本人の誇りが宿る高級車

世界中の高級車と肩を並べることを目指し、トヨタが持てる技術と思想を注ぎ込んだセルシオ。その完成度は20年以上を経た今も色褪せることなく、日本ならではの上質さを静かに語り続けている。今回のC仕様プレミアムで、その本質に触れた。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

日本流ラグジュアリー

30系前期セルシオの中でも、この「C仕様プレミアム」は特別な存在である。

セルシオが持つ高級感をさらに磨き上げ、本革シートやマークレビンソンサウンド、シートヒーター&ベンチレーションなど、当時考え得る最高峰の快適装備を惜しみなく投入した最上級グレードのひとつだ。

運転する歓びだけではなく、乗る人すべてが心地よく移動できること。

そんな日本流ラグジュアリーを徹底的に突き詰めた一台なのである。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

改めてセルシオへ乗ると、なんともぎゅっと煮詰まった高級車だと感じる。

ドアを閉める音。

アクセルへ足を添えた瞬間。

路面へ滑り出す最初のひと転がり。

そのすべてに理由のない心地よさがある。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

セルシオだけの価値

現在のレクサスは世界市場を見据え、欧州車をライバルとしたスポーティさや俊敏性を積極的に取り入れている。

もちろん、その方向性も素晴らしい。

しかし、このセルシオは違う。

欧州車を追い掛けることよりも、日本人が理想とする最高級車とは何かを真っ直ぐに突き詰めた一台なのだ。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

どんな路面でも角を感じさせず、どこまでも静かに、どこまでも穏やかに走る。

セルシオが目指した価値は、速さではない。

包み込まれるような安心感。

それこそがセルシオの価値だった。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

世界観を色濃く残す一台

仕事柄、世界中のさまざまな車へ乗る機会に恵まれている。

最新のドイツ車も、英国車も、イタリア車も素晴らしい。

それでもセルシオへ乗ると、不思議なほど心が落ち着く。

言葉では説明しきれない心地よさ。

それは性能表には現れない、日本人だからこそ自然に受け入れられる感性なのかもしれない。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

そして、その心地よさを支えているのは「TOYOTA」というエンブレムである。

世界中で評価されるブランドになる前から、日本人が積み重ねてきたものづくりへの誇り。

セルシオには、その誇りが確かに宿っている。

だから私は、この車へ乗るたびにトヨタというメーカーの偉大さを改めて実感する。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

そして今回の個体は、数少ないC仕様プレミアム。

豪華装備だけではない。

3万km台という素晴らしいコンディションも相まって、新車当時のセルシオが目指していた世界観を色濃く残している。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車

セルシオという名前が市場から姿を消し、誰もがレクサスを選ぶ時代になった。

だからこそ今、このセルシオを選ぶ理由がある。

それは懐かしさではない。

日本という国が本気で世界最高峰の高級車をつくろうとした、その誇りを所有するということ。

セルシオとは、今だからこそ価値が増していく、日本人の心に深く刻まれた最高級車なのである。

トヨタ・セルシオ 4.3 C仕様 プレミアム(2002)日本人の誇りが宿る高級車
Written By
HIROYUKI KONO

18歳で免許を取ったその日から、好奇心と探究心のおもむくままに車を次々と乗り継いできた。あらゆる立場の車に乗ってきたからこそわかる、その奥深さ。どん...

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