• BMW / 550i グランツーリスモ(2010)

わがままなクルマ選びの終着点

BMWという巨大ブランドでも、時にひっそりと面白いモデルを生み出すことがあります。 新車開発は常に未来を見据えているからこそ、当時は理解されにくくても、何年か経つと急に存在感を帯びてくる──BMW・550iグランツーリスモは、まさにそんな一台です。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点

セダンでもワゴンでもなく、4ドアクーペという枠にも収まらない。

BMWが提示したグランツーリスモという新しいスタイルは、クーペの美しさ、高級セダンの快適性、SUVの使い勝手を一台に詰め込んだ欲張りな提案でした。

つまり、6シリーズのスタイリング、X5並みの積載力、7シリーズの室内空間──その全てを求めるわがままを形にしたモデルと言えます。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点

2010年当時、この形は少し奇妙に映ったはずです。

しかし今の街を見渡すと、SUV派生のクーペや空力と室内空間を両立させたセダンが増え、このグランツーリスモの思想に近づいていることに気づきます。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点

そしてこのモデルには衝撃の事実があります。

5シリーズを名乗りながら、そのプラットフォームは7シリーズ譲り。

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ホイールベースは同じ3070mm、幅は1900mm。全長は5シリーズ以上7シリーズ未満の5000mmという絶妙なサイズ。

さらに550iには4.4リッターV8ツインターボが搭載され、最大出力407ps/最大トルク600Nmというフラッグシップ級のスペックを持ちます。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点

内装はアイボリーのレザーにダークウッドの組み合わせ。

着座位置はわずかに高く、BMWがセミ・コマンドポジションと呼ぶ視界の良さを確保。

インテグレイテッド・アクティブ・ステアリングによる4輪操舵、広々とした後席にはリクライニング機能やサンシェードなど、快適性は7シリーズに迫るレベルです。

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積載性はSUV並みで、ツイン・テールゲートが特徴となります。

セダンのようにトランクだけ開ける方法と、ハッチバックのように大きく開く方法の二つを備えます。

リアシートはフラットに倒れ、広いトランクスルーと組み合わせることで、大きな荷物にも柔軟に対応します。使い勝手の良さは想像以上です。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点

このクルマは、乗れば乗るほど、そして付き合う時間が長くなるほど魅力が深まります。

台数が少ないうえに最上位グレードという希少性。

改めて、6シリーズの美しさ、X5の積載力、7シリーズの室内空間。

そのすべてを一台で満たそうとした、わがままなクルマ選びの終着点。それがBMW・550iグランツーリスモです。

BMW・550i グランツーリスモ(2010)わがままなクルマ選びの終着点
Written By
HINATA NAGAI

絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で200...

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