• 日産 / ラルゴ ウミボウズ(1988)

陸から海へと誘うウミボウズ

ウミボウズと聞けば妖怪を思い浮かべますが、日本では地域ごとに姿が異なり、西洋にも半魚人の伝承があります。 多くは海から現れる存在として語られますが、今回のウミボウズは逆で、陸から海へと連れ出してくれるモデルです。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

その正体は、日産・ラルゴに設定された特別仕様車「ラルゴ ウミボウズ」です。

1986年登場の2代目ラルゴは、現在のミニバンのようにファミリーカーとして成立する以前の存在で、商用バンの延長にある乗用グレードという立ち位置でした。

その中で、日産の特装車開発を担っていたオーテックジャパンが送り出したのが、このウミボウズです。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

マニアックな話にはなりますが、実は、1987年の登場後、1989年と1992年にも仕様変更が行われました。

年式ごとに細かな違いがありますが、ルーフのブルーと下半分の白は共通で、間のライン色が変更されたり、内装のツートンカラーもそれによって変わります。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

しかし、最も特徴的な違いはリアクォーターのステッカーです。

ウミボウズのキャラクターが初期は1匹、中期は2匹、後期は3匹とだんだんと改良のたびに増えていくのです。

今回の個体は1匹の初期型で、ステッカーの状態も驚くほど良好です。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

アウトドアの雰囲気を強めるため、純正でグリルガードと大型フォグが装備され、白いホイールがよく似合います。

初期型のサイドラインはゴールドで、控えめに上質感を添えています。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

内装はブルー基調のツートンで、今見ると新鮮な配色です。運転席に座るとまずマットの柔らかさ、シートの手触りに驚きます。

メーターにはブルーの方眼模様があしらわれ、当時らしい近未来感を演出しています。この意匠は中期型では姿を消すため、初期型ならではの見どころです。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ
日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

センターには「クールボックス」の文字があり、冷蔵・製氷・温蔵・湯沸かしまでこなす多機能ボックスが備わります。

冷蔵や製氷はエアコンを利用し、温蔵や湯沸かしはヒーター機能を利用する仕組みです。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

ダッシュボード上に備わるオプションメーターも魅力的です。左からピッチ、ロール、高度計の並びです。デザインがラルゴ専用という点も嬉しい装備です。

後席に移ると電動パノラマルーフ、そしてシャンデリアを思わせるルームランプが目に入ります。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

窓にはカーテンが付き、片側スライドドアゆえにエアコン吹き出しは壁際に配置されています。

シートアレンジは多彩で、フルフラットから2列目回転の対面、囲むレイアウトまで可能です。室内に身を置くと、1980年代へそのままタイムスリップしたような感覚になります。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ
日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ

懐かしさを楽しむのも良いですし、80年代のアイテムとして新しい出会いを求めるのも良いと思います。

市場にほとんど出てこない一台ですので、巡り合えた瞬間を大切にしたいモデルです。

日産・ラルゴ ウミボウズ(1988)陸から海へと誘うウミボウズ
Written By
HINATA NAGAI

絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で200...

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