トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

トヨタ・センチュリーは、日本人のためのショーファードリブンとして、1967年から販売されてきた特別なモデルです。

官公庁や大企業の要人に選ばれる存在というイメージそのままに、揺るがない軸を持ち続けています。

トヨタ・センチュリーは、日本人のためのショーファードリブンとして、1967年から販売されてきた特別なモデルです。

官公庁や大企業の要人に選ばれる存在というイメージそのままに、揺るがない軸を持ち続けています。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

一方で近年は、自家用車としてセンチュリーを選ぶオーナーも増えつつあります。

だからこそ今、あえて“運転する視点”からこのクルマを見直す価値があるのではないでしょうか。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

2018年に登場した3代目モデルは、実に21年ぶりのフルモデルチェンジでした。

初代1967年型から受け継がれるメッキモールの装い、グリルの印象、そして四角いヘッドライト。

街中で今なお多く見かける2代目と並んでも違和感がない。

誰が見てもそれと分かるこの一貫性は、所有欲をくすぐる大きな要素です。

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その端正な佇まいの裏には、緻密に計算されたセダンとしての美学と、「几帳面」と呼ばれるサイドのキャラクターラインが隠されています。

この一本のラインは、決してズレてはならない。

通常であればプレス加工による量産でわずかな誤差が生じても不思議ではありませんが、このクルマでは最終工程で手作業によって丁寧に整えられています。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

さらに、一手間かけられたボディには、約7層に及ぶ塗装工程と長時間の手磨きによって、深みのある仕上がりが与えられています。

今回の個体の「摩周 シリーンブルーマイカ」のように、和名が与えられるカラー演出もセンチュリーならではの魅力です。

濃紺のボディは黒にも見え、光を受ければ鮮やかなブルーを見せる。その奥行きのある表情は、このクルマの品格を静かに物語ります。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

内装は「主役は後席」と言われがちですが、ドライバーへの配慮も抜かりありません。

ベージュのシートと明るめのウッドパネルが穏やかな空間をつくり、その中心でステアリングの鳳凰が誇らしげに輝いています。

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そして後席は、人を乗せることそのものが楽しみになる空間です。

大型のリアモニターにオットマンを備え、5人乗車にも対応しながら、センターアームレストを下げれば後席専用の操作系が現れます。

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パワートレインは、5.0リッターのV型8気筒(2UR-FSE)にハイブリッドを組み合わせたシステム。

大排気量ならではの余裕に加え、モーターのアシストによって発進は驚くほど滑らかです。

後に登場したSUVモデルでは3.5L V6+モーターの構成となり、電動化の比重はさらに高まっています。

そうした流れの中で、このV8ハイブリッドの存在は、ひとつの完成形とも言えるでしょう。

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運転支援も充実しており、レーダークルーズコントロールやステアリング制御付きのレーンディパーチャーアラート、ブラインドスポットモニター、パーキングアシストなどを装備。

大柄なボディを扱ううえでの安心感から、高速移動時の負担軽減まで幅広く支えてくれます。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー

歴史、質感、装備。そのすべてが高い水準で整えられたセンチュリー。

このモデルは、後席だけのための存在ではありません。

ステアリングを握っても、確かにセンチュリー。

どこに座っても、このクルマならではの上質な体験が得られる一台です。

トヨタ・センチュリー(2021)どこに座っても、センチュリー
  • 永井陽向 Hinata Nagai

    絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で2000台以上の写真と解説を投稿。最新モデルから名車と呼ばれるクラシック、そして誰も気に留めないような隠れた一台まで。日々クルマとの新しい出会いがあり、そのたびに胸が高鳴る。その“ワクワク”を、クルマオタクとしての視点で丁寧に言葉へ落とし込みながら、読者のクルマ人生をより豊かにしていきたいと考えている。

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