ランドローバー・レンジローバー 特別製作のインスタレーション「Traces」
このインスタレーションは、レンジローバーのクラフトマンシップ、クリエイティビティ、個性を融合させた世界トップクラスのビスポークパーソナライゼーションサービスを称えた。

イタリア・ミラノ発
レンジローバーはミラノ・デザイン・ウィーク 2026に参加し、ロンドンを拠点とする空間デザインスタジオ「Storey Studio」とコラボレーションし、特別に製作したインスタレーション「Traces」を発表した。
ミラノ中心部のガレリア・メラヴィッリに設置したインスタレーションは、クラフトマンシップ、クリエイティビティ、個性を融合させたレンジローバーブランドの最高峰のパーソナライゼーションサービスである「レンジローバー・ビスポーク」を称えたものになっている。
ミラノ・デザイン・ウィークへの参加2年目となるレンジローバーのインスタレーション「Traces」では、記憶、マテリアル、本能を通じて、五感を刺激する壮大な旅を表現。
昨年の展示「Futurespective: Connected Worlds(未来展望:つながる世界)」に続き、世界中のデザイン・コミュニティとの対話を深め、真に独創的なデザインの創造を探求した。
最初のゾーン「記憶と色彩」
来場者は、視覚だけでなく五感で楽しめるように設計された、3つの没入型体験ゾーンからなる空間を巡り、随所に配置された鏡の反射が、ボディカラーや仕上げ、刺繍やマテリアルに至るまでレンジローバー・ビスポークの無限の可能性を想起させる。
最初のゾーン「記憶と色彩」は、ブエノスアイレス生まれでパリを拠点に活動する映画監督、フェリペ・サンギネッティ氏による映像作品だ。
サンギネッティ監督は、シャネル、ルイ・ヴィトン、ロイヤル・オペラ・ハウスなど、数々のクライアントのためにアート、ダンス、ファッション、音楽など幅広いジャンルの作品を発表している。
四面の壁に映像を投影し、周囲の鏡に反射させることで無限に広がるような空間的効果を生み出し、来場者はサンギネッティ監督のアルゼンチンで過ごした幼少期からクリエイターとしてのキャリアを築くまでの人生を、特徴的な色彩で綴っている。
この映像は、レンジローバーの原点ともいえる「どんな土地でも固有の色彩を持つ」という価値観に共鳴した作品で、1970年以来、ボディカラー名称に、ダボスホワイト、マサイレッド、バハマゴールドといった世界中のさまざまな土地からインスピレーションを得たものを採用してきた。
現在レンジローバー・ビスポークサービスを通じて、顧客は世界中のあらゆる土地からインスピレーションを得たオリジナルカラーを、グロス、マット、サテンの仕上げから選択することができる。
2つ目のゾーン「記憶とモチーフ」
来場者をより親密な空間へといざなう2つ目のゾーン「記憶とモチーフ」はヴァス&ハンニバル氏、リーザ・ランピッリ氏、ペトラ・ボーナー氏、ジュール・ジュリアン氏の4人のアーティストがミラノの思い出をテーマにイラストを制作した作品で、レンジローバーのビスポーク・マテリアリティ・チームが各イラストに呼応するオリジナルの刺繍作品を展示した。
4つのアートにインスパイアされた刺繍作品は、柱の中に設置されたシャンパンゴールドの鏡張りのショーケースに収められ、鏡面の内側がそれぞれの作品を無限に反射し、増幅させる。
リネン調のストレッチファブリックの壁、吊り天井、ツートンカラーのウールカーペットが特徴的なこのゾーンは、最初のゾーンよりも落ち着いた、包み込むような雰囲気になっており、両ゾーンを通して流れるのは、サウンドデザイナーのファーザー氏によるオリジナルサウンドスケープで、連続性をもたせている。
3つ目のゾーン「記憶と素材」
最終章である3つ目のゾーン「記憶と素材」では、スコットランドのテイ川に生息する淡水真珠に着想を得た、世界に1台しかないレンジローバー・ビスポークモデル「Pearl of Tay(テイ川の真珠)」を展示。
ひとつの風景のようにデザインされ、空間の足元には黒い砂利、天井には水面を連想させる真珠のような光沢を放つ波状のフィン、両端にはスコットランドの工芸品とデザインアイテムを扱うエディンバラのショップ兼ギャラリー「Bard」のセレクトによる14点のオブジェを収めた鏡張りのショーケースが配置された。
単一素材から作られた各オブジェは、卓越したクラフトマンシップによって生み出されるレンジローバーと同じように、スコットランドの風景や職人技と強く結び付いている。
土地、マテリアル、触感といった要素が、唯一無二のビスポーク車両が誕生する過程でどのように影響を与えているのかが想起できる演出で、エモーショナルで神秘的な各オブジェは、Bardの創設者ヒューゴ・マクドナルド氏が「この世のものとは思えない魅力」と評するものばかりだ。
古代から未来までに共通する特別な魅力を放っており、これはレンジローバーのビスポークサービスの存在意義ともいえる「オリジナリティに対する本能的な欲求」にも通じる概念。
このゾーン内では光の移ろいによってその姿を現し、来場者がゾーンに足を踏み入れると、車体の周りの空間が動き出す。
インスタレーションの締めくくり
そして、インスタレーションは隣接するカフェで締めくくられる。
このカフェのインテリアは、素材の温かみと普遍的なフォルムが特徴の世界的なデザインハウスGUBIの家具と照明で統一されている。
家具担当の空間演出パートナーとして参加したGUBIは、ピエール・ポラン氏の「F300ラウンジチェア」をはじめとする作品を展示。
ドーミラー・チェア、プライベート・ダイニングテーブル、バーセット、オベロ・ランプなどを設置することで、質感、手触り、そして現代的なデザインが融合した重層的な構成を形成。
過去の名作を再解釈して象徴的な新デザインを提案するというGUBIのビジョンに基づき、記憶と創造が交差する空間であった。



