モデル史上最大規模の改良 メルセデス・ベンツ 新型Sクラスを発表
新型Sクラスはスターデザインが印象的な、より威厳を増したエクステリアとなり、車両全体の50%以上、約2700点の部品が新規開発または再設計された。

フラッグシップモデルの新型Sクラス
メルセデス・ベンツは、フラッグシップモデルの新型Sクラス(S450d 4マティック)の予約注文の受付を開始し、S580 4マティック・ロングの発表および新型Sクラスの納車は9月以降を予定している。
メーカー希望小売価格(税込)はそれぞれ、1598万円と2365万円。
メルセデス・ベンツSクラスは、いつの時代も、その時点で持てる全ての技術を搭載し、 世界の自動車の指標とされてきたメルセデスのフラッグシップモデルだ。
「センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)を追求したデザイン」、「人間中心の最新技術」、
「安全性の更なる追求」など、「現代に求められるラグジュアリー」を再定義し、その充実を図った意欲的なモデルであり、今回、1886年に自動車の特許取得から140周年というメルセデス・ベンツ革新の集大成として、過去最大規模となる大幅な改良を受けて新型Sクラスが誕生した。
エクステリアデザイン
フロントマスクで最も目を引くのは、従来比約20%拡大された大型のラジエターグリルだ。
クローム仕上げのルーバーは従来の3本から4本へと変更され、クローム仕上げのスターパターンも相まってより格調高いデザインとなっている。
また、Sクラスの歴史上初めてイルミネーテッドラジエターグリルを採用し、スターデザインをあしらったデジタルライトとともにその存在感をいっそう引き立てている。
サイドでは「Mercedes-Benz」のレタリングが浮き出る新デザインのブランドロゴ・プロジェクターライトを採用し、夜間乗降時に足元を照らすだけではなく乗員の目を楽しませる。
リアエンドでは、クロームフレームで縁取られた片側3つのスターデザインが印象的な新型リアコンビネーションランプが、モデルおよびブランドのアイデンティティを強調。
トランクリッドに配された2分割のトリムストリップは、クローム仕上げとなり、メルセデス・ベンツならではの細部へのこだわりを物語るとともに、大幅に刷新されたエクステリアに洗練されたアクセントを加えている。
インテリアデザイン
新型Sクラスは、インテリアデザインにおいても確固たるステータスを主張している。
新設計のインストゥルメントパネル、ドアトリム、センターコンソールにより、デジタルとアナログのラグジュアリーを最高水準で融合させた、まったく新しい室内空間を生み出している。
標準装備の「MBUXスーパースクリーン」(メディアディスプレイ:14.4 インチ、助手席用ディスプレイ:12.3インチ)は、スリムにデザインされたディスプレイユニットが、トリムの上に浮かんでいるかのような効果を生み出し、コックピットにゆとりある広がりを与えている。
ステアリングには、一部に物理ボタンを採用することで 操作性を向上させた最新デザインを採用した。
また、デジタル・ベント・コントロールと先進的なエナジャイジングエアコントロールに より、室内空気環境の面でも大きな進歩を遂げた。
エレガントな照明を備えたエアベントは、選択された換気モードに合わせて自動的に調整され、新しい電動フィルターは、食卓塩の粒子よりも最大1200倍も微細な粒子さえもイオン化して除去することにより、約90秒ごとに車内の空気が浄化され、すべての乗員にとって常に清潔な環境が保たれる。
新デザインのセンターコンソールは、トリム面積を拡大することで存在感を強調し、 快適性を向上しており、ウォールナット材にV字溝を施した新デザインの「オープン・ポアアンバーブラウンフィッシュボーンパターンウッド」が標準で備わった。
内装色にはブラック、マキアートベージュ/マグマグレーに加え、ラグジュアリーファッションの世界から着想を得た新色「ビーチブラウン/ブラック」を採用。
多彩なインテリアカラーパレットの中でもひときわ際立つ存在で、明るいトーンのパイピングとステッチが、ラグジュアリーなキャラクターを余すところなく引き立てており、前席にはシートヒーターと連動するヒーテッドシートベルトを初採用している。
S450d 4マティックには新たに「リアコンフォートパッケージ」をオプション設定し、ディスプレイサイズを13.1インチに拡大したMBUXリアエンターテインメントシステムや後席左右それぞれに用意された MBUX アリモートコントローラーが後席の機能性を高めており、後席の安全性を向上させるリアベルトバッグも新規オプションとして設定される。
MANUFAKTUR Made to Measureによる幅広い内外装のカスタマイズ
新型Sクラスでは、従来のマヌファクトゥーア、マヌファクトゥーア・エクスクルーシブよりもいっそう 幅広い内外装の選択肢を提供する「MANUFAKTUR Made to Measure」を初導入。
従来のマヌファクトゥーアによるパーソナライゼーションをさらに拡張させた特別なプログラムで、精通した担当者による1対1のコンサルテーションを通じ、カラーや素材、クラフトディテールなど多彩な選択肢の中から、顧客の感性をかたちにする、理想の一台の仕様を一緒に検討。
本プログラムでは、外装色に100色以上のカラーバリエーションを用意しており、その中には、過去のメルセデス・ベンツの名車と同じカラーが含まれ、ブランドのヘリテージを現代のモデルに反映することができる。
また、顧客が特定のカラーを希望する場合には、技術的な実現可否を都度確認することで、理想により近い 仕様を検討することが可能だ。
インテリアではパントーンのポートフォリオに基づく400色以上のカラーから選択可能で、ホワイト、イエロー、オレンジ、レッド、ベリー、バイオレット、ブルー、ターコイズ、グリーン、ブラウン、グレー、パールなど、幅広いカラーバリエーションを設定。
さらに、ステッチカラーは80色以上から選択でき、車両全体にわたり統一感の あるインテリアコーディネートを実現する。
細部のパーソナライゼーションとして、ヘッドレストクッション、フロアマット、シートクッションに、ご希望の文字やロゴの刺しゅうを施すことができ、イルミネーテッドステップカバーでは、イルミネーションカラーを70色以上から選択できるほか、文字の変更にも対応している。
MB.OS(メルセデス・ベンツ・オペレーションシステム)
新型Sクラスには、メルセデス・ベンツが自社開発したオペレーションシステム「MB.OS」を搭載。
MB.OSは、インフォテインメントから運転支援、さらには ドライビングパフォーマンスに至るまで、車両のさまざまな機能を統合し、より高速な 処理性能と、よりシームレスで統合されたユーザー体験を実現する。
さらに、 メルセデス・ベンツ・インテリジェント・クラウドへの接続により、OTA(Over-The-Air)に
よる無線アップデートを通じて、多数の車両機能に対するソフトウェアアップデートを継続的に提供する。
MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)
2018年の導入以来、コックピットに数々の革新をもたらしてきたインフォテインメント・システム MBUX。
2022年に導入された第2世代では、MBUXハイパースクリーンを採用、2024年に導入された第3世代では、サードパーティ製のアプリが利用可能になるなど、かつてない車内体験を提供してきた。
新型Sクラスで、第4世代MBUXを新たに採用し、その中核には、メルセデス・ ベンツ独自開発のオペレーティングシステムMB.OSを据えることで、インフォテインメントの枠を超え、車両全体のインテリジェンスの向上を実現した。
これによりMBUX は、単なる操作インターフェースではなく、すべての乗員に寄り添いながら学習し、応答し、体験を磨き続けるパートナーへと進化している。
第4世代MBUXの主な特長
◆MBUXナビゲーション:Google Mapsをベースとしたナビゲーション体験を実現し、この新しいMBUXナビゲーションは、Googleとメルセデス・ベンツのパートナーシップのもとで開発され、Google Cloud の新たなAutomotive AI Agent による車内会話サービスとGoogle Mapsを統合した、先進的なソリューションの一つだ。
◆MBUXバーチャルアシスタント:生成AIを活用したMBUXバーチャルアシスタントは、ChatGPTやMicrosoft Bing、さらにGoogle Geminiを統合し、友人と会話する様な複数ターンの自然な会話を可能にし、短期記憶も備え、より直感的で、パーソナルなデジタルアシスタントを提供する。
◆MBUXサラウンドナビゲーション:車両および周辺環境の3Dビューと運転支援機能をシームレスに統合し、運転席ディスプレイにてリアルタイムのルート案内を提供することにより、周囲状況の把握をさらに高める。
◆インターフェースの強化:強化されたMBUXゼロレイヤーにより、関連性の高い情報、最近使用したアプリ、提案を分かり易く表示し、車載アプリは、 スマートフォンのように移動可能で、カスタマイズ可能なフォルダーやスワイプ操作により、直感的で使いやすい操作性を実現している。
MB.DRIVE
新型Sクラスでは、高度な処理能力を誇る高性能コンピューターに加え、10台の外部カメラ、5台のレーダーセンサー、12台の超音波センサーを搭載し、最先端の運転支援・駐車支援システムを実現。
膨大なデータを用いて学習したAIアルゴリズムがセンサーデータを処理し、周囲の交通状況を高精度に把握する。
標準装備のMB.DRIVEおよびMB.DRIVE ASSISTには、ディスタンスアシスト・ディストロニックに加え、ステアリングアシストやレーンチェンジアシストなどが含まれている。
駐車支援システムのMB.DRIVE PARKING ASSISTでは、車両の両側の駐車スペースを早い段階から検知し、パーキングアシストによるスムーズな駐車をサポート。
さらに、MB.DRIVE PARKING ASSIST 360は、360°カメラシステムによるサラウンドビュー表示に加え、駐車時のホイールのダメージを避けるためのリムプロテクション警告を備えている。
パワートレイン
新型Sクラスは、新世代パワートレインによって、さらなるパワーとより洗練された走りを実現。
S580 4マティック・ロングに搭載される8気筒ガソリンエンジン「M177 Evo」は、 最高出力395kW、最大トルク750Nmを発揮。
エンジニアリングの改良とマイルドハイブリッド技術により、シームレスな出力特性とエネルギー回生、そして卓越したスムーズな走行を実現しながら、最新の排出ガス規制基準と高い静粛性を両立している。
改良されたインジェクションシステムや吸気カムシャフト、最適化された吸排気ポート、新しい点火順序を採用したフラットプレーンクランク、さらにはコンプレッサーホイールとターボチャージャーハウジングの改良によって、より迅速かつ効率的なレスポンスを実現し、さらなる洗練されたドライビング体験を提供する。
S450d 4マティックには、新型6気筒クリーンディーゼルエンジン(OM 656 Evo)を搭載。
将来の排出ガス規制に対応するために開発されたこのエンジンは、より迅速かつ効率的な排気後処理を実現するため、電気加熱式触媒コンバーターを量産車として初めて採用し、さらに、排気ガス再循環(EGR)、冷却システムおよびクランクケース換気システムの堅牢性を向上させることで、耐久性と効率性をさらに高めている。
また、全てのエンジンに17kWのインテグレーテッド・スターター・ジェネレーター(ISG)が搭載され、低回転域においてインテリジェントなサポートを提供。
これらのパワートレインは、力強さ、安定性、そして革新性の見事なバランスを実現しており、新型Sクラスは、ドライビングの信頼性と長距離走行の快適性を極めた究極のモデルだ。
インテリジェントダンパー
新型Sクラスはインテリジェントダンパー備えたエアマティック・サスペンションを装備しており、快適なドライビングを実現している。
インテリジェントなダンパー調整が有効になると、それぞれのスピードバンプ直前で電子制御によるダンピングが調整され、このシステムは、道路のくぼみのような短く鋭い路面の不規則な部分(警告として検出・通知される)と、垂直方向の車体移動を引き起こす長いスピードバンプを区別し、後者では積極的なダンピング調整によって快適性を向上させる。
スピードバンプは専用の車両センサーで検出し、メルセデス・ベンツ・インテリジェント・クラウドに最大14日間保存され、この情報共有により、同じ場所に接近する他の車両がサスペンションを事前に調整する。
インテリジェントダンパーコントロールは、 メルセデス・ベンツの自社開発で、特許を取得した。
この減衰調整は、他のメルセデス・ベンツ車両からのCar-to-X情報に基づいており、これらの車両はリアルタイムでメルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウドにデータを送信しており、他車のセンサーを活用することで、車両自身のレーダーやカメラシステムのカバー範囲を大幅に拡大している。
デジタルライト
新型Sクラスは、マイクロLED技術を採用し、最大40%の照度向上を実現した新世代のデジタルライトを採用。
瞬時に状況に適応し、カーブでのより鮮明な照射、そして高い効率性によって安全に夜間の走行を楽しめることに加え、照射距離を飛躍的に拡大するウルトラハイビームは、単に前方へ光を照射するだけではなく、 ダイナミックに旋回することで照射方向を最適化するようになった。
安全性
安全性の面で常に最先端を走ってきたSクラスは、今回さらに安全性を高めた。
フロントシートにはPRE-SAFEインパルス(前面衝突被害軽減機能)を全車標準化し、後席乗員のための追加エアバッグもオプションで用意されており、これにより最大15個のエアバッグを搭載可能となっている。
また、前席に装備されたPRE-SAFEインパルスサイドは、側面衝突の直前に展開する唯一の火工式拘束システムで、車両が側面から衝突を受ける前に乗員をより安全な姿勢へと導く。
E-ACTIVE BODY CONTROL装着車では、車高を上昇させることで衝撃荷重を剛性の高い車体下部へ分散させ、車体の変形を軽減するのに役立つ。
後部では、柔らかく滑らかなリアベルトバッグが快適さ高めるとともに、激しい正面衝突時には肩部分が膨張し、胸部に沿うシートベルト面積を3倍にすることで、胸にかかる負荷のピークを軽減。
また、Sクラスならではのクッションエアエアバッグ(助手席側後席)も引き続き用意されており、リアエアバッグは、激しい正面衝突時の安全性を高めるように設計され、後部座席の外側席の乗員の頭部や首にかかる負荷を軽減する。







