象徴的な存在 ロールス・ロイス・スペクターにシリーズ IIが登場
シリーズ IIは、導入された素材やクラフトの幅をさらに広げることで、スペクターを自らの物語を描くためのキャンバスとして捉え、より大胆で創造的な表現を求める期待に応える。

スペクター・シリーズ IIを発表
ロールス・ロイスは、ブランドを象徴するスーパー・クーペ、スペクターに、技術面およびクリエイティブ面のさまざまな進化を加えたスペクター・シリーズ IIを発表した。
2022年の登場以来、スペクターは現代のロールス・ロイスの特に重要なモデルのひとつとして、その時代を超越したデザイン、静謐でなめらかな走り、そしてエフォートレスなドライビング体験が高く評価されている。
スペクター・シリーズ IIは、この成功をさらに発展させるモデルで、エンジニアリングの改良により、航続距離は最大18%向上し(WLTP :390マイル/628km)、トルクは1015Nmからスピリテッド・モードでは1100Nmへと強化され、充電時間も最大14%短縮されている。
さらに、新たに仕立てられたインテリア・イルミネーション、厳選された素材の拡充、印象的なエクステリアの仕上げにより、スペクターの表現の可能性はいっそう広がり、これらの進化は、すでに未来のクラシックとしての地位を築きつつあるスペクターの本質を守りながら、その個性をより鮮明に際立たせるものとなる。
洗練された進化、静かなる力
スペクターの航続距離とパフォーマンスはすでに顧客の期待を上回っていたが、グッドウッドのエンジニアたちはシリーズ IIに向けてドライブトレインを再調整し、より即応性とコントロール性を高めている。
これにより、ブラック・バッジ・スペクターは、ロールス・ロイス史上最もパワフルなモデルとしての地位をさらに強固なものにし、出力は442kW 、トルクは1015Nmに向上。
ブラック・バッジ・スペクター・シリーズ IIでは、インフィニティ・モードでは500kW のパワーを引き出し、スピリテッド・モードでは最大1100 Nm のトルクを発揮。
さらに再設計されたバッテリーセル技術により、スペクター・シリーズ IIの航続距離は最大18%向上し、390マイル(WLTP)に達したことに加え、充電時間は最大14%短縮。
これには、ロールス・ロイスが掲げる電動ならではの静粛性と妥協なき性能の両立が、あらためて裏付けられている。
ビスポークを象徴するキャンバス
スペクターは、ロールス・ロイスの現行ラインナップの中でも、ビスポーク表現において特に魅力的なキャンバスのひとつとなっている。
中には、20を超える個別かつパーソナルなビスポーク要素を求める方もおり、スペクターにおけるビスポーク・コミッションの需要は、ファントムに次ぐ高さとなった。
さらに、ロールス・ロイスのプライベート・オフィスを通じて実現できる、ほぼ無限のビスポークの可能性に加え、スペクター・シリーズ IIでは、より大胆で表現力豊かなビスポークを求める顧客の期待に応えるべく、新たなクラフト要素、素材、仕上げの数々を導入している。
さらに洗練されたエクステリア
スペクター・シリーズ IIでは、このスーパー・クーペの象徴的なファストバック・プロファイル、洗練されたボディライン、そして特徴的なスプリット・ヘッドライトが継承されており、初代モデルから高い評価を受けてきたこのデザインに対する、ブランドの揺るぎない確信を示す。
スペクターは登場以来、この時代を代表する最もエレガントな自動車デザインのひとつとして高く評価され、いまやファントム・クーペをはじめとするグッドウッド時代の名高いモデルと並び、ブランドを象徴するコレクションの系譜に連なる存在となっている。
数々の国際的な賞を受賞してきたスペクターは、その時代を超越したデザインが審査員から一貫して評価されるとともに、顧客からも真の現代的傑作として受け入れられている。
そして、スペクターのフォルムと面の美しさをより際立たせるため、スペクター・シリーズ IIのために新たなソリッドカラーのエクステリア仕上げ「エセリアル・ブルー(Ethereal Blue)」が開発された。
造形美を宿すホイールデザイン
新たに導入された23インチの鍛造アロイ・ホイールは、あらゆる角度から光を捉え反射する、多面的なマルチスポークデザインを採用。
このホイールは、極めて鋭い2.5mmの曲率で鍛造されており、研磨後もダイヤモンドのようなシャープで立体的な輪郭を保つ。
この精緻なファセットを実現するため、各ホイールは最大6時間をかけて手作業で仕上げられており、部分ポリッシュとフルポリッシュ仕上げの2種類が用意されている。
インテリア表現と素材の革新
スペクターの顧客の高い創造性に応えるため、スペクター・シリーズ IIではインテリアの表現の幅を大きく広げ、新たな素材や仕上げ、奥行きと多様性に富んだクラフト・ディテールが導入されており、そのひとつが「デュアリティ・ツイル(Duality Twill)」で、竹を原料としたレーヨンを用いた現代的な生地で、スペクターにこの素材が採用されるのは今回が初めてだ。
この素材は、コート・ダジュールにあるル・ジャルダン・デ・メディテラネ(Le Jardin des Mediterranees)の広大な竹林から着想を得ており、この庭園は、ヘンリー・ロイス卿がかつて冬の邸宅としていたヴィラ・ミモザの隣に位置する。
ツイル生地には、アーティスティックなデュアリティ・グラフィックが刺繍されており、このデザインは、ブランド創業者のイニシャルである2つの「R」を抽象的に解釈したもので、セーリングヨットに見られるロープの編み込みを思わせる、航海の世界に着想を得た意匠となっており、これもまた、フレンチ・リヴィエラへのさりげないオマージュだ。
スペクター・シリーズ IIのデュアリティ・ツイルのインテリアには、最大260万針、総延長10マイルにおよぶ糸が用いられ、完成までに最大25時間を要す。
ツイル生地のカラーは、ライラック、チョコレート、ブラックに加え、新たにセージが加わり、セージは、涼やかでみずみずしいグリーンで、スペクター・シリーズ IIのインテリアに柔らかな明るさをもたらす。
刺繍部分には50色以上の糸から選択することができ、ベース生地とコントラストをつけることも、調和させることも可能だ。
スペクター・シリーズ IIでは、精密にカットされたパターンによってレザーに独自のアートワークを描き出す「プレイスド・パーフォレーション(Placed Perforation)」レザーも用意された。
デビューを記念して、デザイナーは月明かりに照らされた雲がつくり出す移ろうシルエットから着想を得たパターンを創り上げ、フロントおよびリアシートのショルダーからヘッドレストにかけて広がるこのデザインは、0.8mm、1.0mm、1.2mmの3種類のサイズによる78,138個のパーフォレーションで構成されている。
さらに、このパーフォレーションをイルミネーテッド・ドアのオプションへと拡張した場合、光源に近づくにつれてパターンが繊細に拡散し、移ろいゆく夜空から差し込む星明りを思わせる、柔らかく幻想的な拡散効果を生み出す。
新たに導入されたハイグロス仕上げの「ブリンドルド・ウォルナット(Brindled Walnut)」ベニアは、ロールス・ロイスが素材のクラフツマンシップに対して抱く深い哲学を体現している。
この仕上げは、本来であれば焼却される実のならないウォルナットの木と、上質紙の製造過程で生じるユーカリ繊維の残渣を組み合わせることで、豊かな層を成す「タイガー・ストライプ(Tiger Stripe)」模様を形成。
これらの素材はまず圧縮され、その後精密にカットされてベニアシートとなる。
仕上げには、微細なガラスフレークの粉末を配合したラッカーが施され、さらにクリアコートが重ねられ、この多層構造により、煌めく粒子が表面下に浮遊しているかのような印象が生まれ、ベニアに奥行きと躍動感を与える。
インテリア・パネルとクロック・ギャラリーは、新たに導入されたイルミネーテッド・フェイシアによって、ダッシュボード全幅にわたって広がっている。
このアートワークは、8108個のピクセル状イルミネーションによる方向性のあるウェーブパターンで構成され、光が表面を流れるように見えることで、スペクター・シリーズ IIの持つ力強い水平基調をさらに強調。
このデザインは、ホーム・オブ・ロールス・ロイスに広がるサウスダウンズの森林に、霧がゆっくりと漂いながら降りていく情景から着想を得ている。
新たなタイムピースも導入されており、そのデザインは、視認性を最優先する精密な航空計器から着想を得ている。
ダイヤルには鋳造メタルの針が採用され、現代的なキャラクターを反映したミニマルなグラフィック処理が施されており、この新しいタイムピースを収めるだけでなく、特別に設えられたインセット・ヴィトリーヌには、ステンレススチールの無垢材から作られ、下方から照らし出されるスピリット・オブ・エクスタシー像が展示されている。
ブラック・バッジのための大胆な新パレット
ブラック・バッジ・スペクター・シリーズ IIでは、一連の新たなデザイン強化によって、ブランドの「オルター・エゴ」がさらに際立ち、その強烈で妥協のないキャラクターを強調している。
新たに「アイスド・ブラック・エクステリア・ディテーリング(Iced Black Exterior Detailing)」が開発され、モーター・カーのほぼすべてのブライトワークマット仕上げが施された。
この処理は、グリル・サラウンド、サイドフレーム・フィニッシャー、バンパー・インサート、「ダブルR」バッジ・オブ・オナーのサイド・サラウンド、ドアハンドル、そしてスピリット・オブ・エクスタシーにまで及ぶ。
この効果は、特別に開発されたマット・クリアコートによって実現され、洗練されたサテンのような仕上がりとなっている。
なお、パンテオン・グリルのベーンはポリッシュ仕上げのまま残されており、これはロールス・ロイスのアイデンティティを保つためにデザイナーが下した判断だ。
さらに、ブラック・バッジの存在感をいっそう高める新たなホイールセットも開発された。
オープンスポークのデザインによって、力強いブレーキ・ハードウェアが際立ち、ホイールの縁ぎりぎりまで伸びたポリッシュ仕上げのアウターリングが、7スポーク構造の直径をより大きく見せている。
仕上げには微細なガラスフレークが組み込まれており、控えめながらも上質な輝きを実現。
この大胆な新デザインは「アイスド・マット・ブラック(Iced Matte Black)」仕上げでも展開されており、ブラック・バッジのホイールにこの仕上げが提供されるのは今回が初めてで、これは、特殊な高温硬化プロセスによって実現されている。
スペクターと顧客
スペクターの成功の核心にあるのは、その開発思想だ。
スペクターは、まずロールス・ロイスとして構想され、静けさ、エフォートレスさ、そして確かな存在感によって特徴づけられ、それを電動パワートレインによって実現したモデルで、こうして、ブランドの価値観と完全に調和する体験を提供し、ロールス・ロイスがスーパー・ラグジュアリー・モビリティの未来を形づくる存在であることを示している。
このアプローチは、顧客にも明確に響いており、2025年、スペクターは世界で2番目に多く販売されたロールス・ロイスのモデルの地位を維持した。
スペクター・シリーズ IIの開発にあたり、ロールス・ロイスのスペシャリストたちは、顧客が日々どのようにスペクターを利用しているか詳しく分析した。
平均すると7台の自動車を所有する顧客にとって、スペクターは2台目のロールス・ロイスであることが多いものの、その使用頻度は非常に高いことが明らかになっている。
年間平均走行距離は約4000マイル(6500km)で、これはレイス、ドーン、ファントム・クーペといった他の2ドアのロールス・ロイスと同水準だ。
しかしスペクターは、個人的なドライビングを楽しむために使われる傾向が強く、充電のほとんどが自宅で行われ、さらに多くの場合は単独で運転されている。
こうした実態は、スペクターは、オーナー自身が運転する「ドライバーズ・ロールス・ロイス」としてのアイデンティティを示している。
スペクターのエフォートレスな使い心地により、多くの顧客が日常のモーター・カーとして愛用しており、ある欧州の顧客は、納車から2年間で3万マイル(5万km)以上を走行しており、これは一般的なロールス・ロイスの年間平均走行距離の3倍以上に相当した。
米国では、ロサンゼルス在住の著名なコレクターが、スペクターを日常の相棒として愛用。
ブランドに語られたところによると、その方が特に気に入っているのは、自宅の丘の上から麓にあるガレージまでの短い移動で、回生ブレーキのおかげで、走り始めよりも航続距離が増えて到着するという、この車ならではの愉しみがあるためだという。
スペクターの比類なきドライビングエクスペリエンスは、この車の成功を象徴する重要な要素だが、それだけではない。
スペクターは、顧客にとって長期的な情緒的価値を持つ存在であり、ビスポークによる個性表現のための唯一無二のキャンバスとしても高く評価されている。
たとえば、ある夫妻は、出会った日の星空を再現したビスポーク・スターライト・ヘッドライナー(Bespoke Starlight Headliner)を通じて、互いの人生を称える特別なスペクターを創り上げた。
また、ベイリーと名付けられた愛犬の思い出を、精緻なマルケトリーによって称えるものや、住まいの色調や素材感をそのまま反映させた「家の延長」のような空間、愛用するオート・ジュエリー・コレクションの世界観を継承し、特定のデザイナーにまつわる色から着想を得た一台もある。
韓国には、スペクターを芸術作品として展示するため、自宅内にギャラリースペースを設けた方もいる。
これらのインサイトは、この画期的なモデルに顧客が見いだしている感性に訴える豊かさ、創造性の深さ、そして運転の歓びを反映し、そして、そのすべてがスペクター・シリーズ IIに導入された洗練された改良の基盤となっている。
スペクター・シリーズ II:揺るぎない本質の深化
スペクター・シリーズ IIの進化は、このモデルが持つデザインの一貫性と、エンジニアリングの不変性を力強く示すものだ。
これは、世界各地のプライベート・オフィス・ネットワークを通じて、顧客とのより深いつながりが実現し、かつてないほど幅広い創造表現が可能となった、新たなビスポークの時代の中で誕生した。
当初からスペクターの価値を見抜いていた方々の直感を尊重するとともに、これからスペクターを選ばれる方にも、新たな表現の可能性を提供する。














