新たにGTファミリーの一員となったメルセデスAMG GT63プロ 4マティック+ クーペは、サーキットでの走行性能向上を追求するドライバーに向けたモデルだ。
INDEX
サーキットでのタイムアップに貢献
メルセデス・ベンツは、メルセデスAMGのトップパフォーマンスモデルであるメルセデスAMG GTクーペに「AMG GT63プロ 4マティック+ クーペ」を追加し、メーカー希望小売価格(税込)は3095万円で発売。
4リッターV型8気筒ツインターボエンジン「M177」をチューニングし、出力を向上させたほか、走行安定性を高めるAMG専用の四輪駆動システム「AMG 4マティック+」の搭載や、優れたリフトの低減効果、 そして冷却性能の強化によって、ドライビングダイナミクスの向上とサーキットでのタイムアップに貢献。
また、アクティブ・ロール・スタビライゼーション機能を備えた「AMGアクティブ・ライド・コントロールサスペンション」、「AMGアクティブエアロダイナミクスシステム」を装備することで、きわめてシャープなドライビング特性を実現した。
同時に、AMG GTファミリー共通の長所として、初代GTと比較して日常的な使い勝手を向上させており、ゆとりある居住性と優れた全方位視界を実現。
日常使用の利便性を高める2+2シート(「可倒式リアシート」)も有償オプションで設定される。
エクステリアデザイン
GT63プロは、GTクーペのアイコニックなスタイリングをベースに、多数のカーボン素材の採用や、ハイパフォーマンスを予感させるデザインアイテムの追加によって、 他のGTモデルとは一線を画すスタイルを持ちながら、同時にパフォーマンスの向上を図っている。
GT63プロ専用となるフロントエプロンは、大型化されたサイドエアインテークにカーボンファイバー製のエアディフレクターを採用し、空力性能を追求。
リアにはスクエアデザインのデュアルツインテールパイプやカーボンファイバー製リアウイングスポイラーを標準装備。
さらに、「GT63」のモデル名を表すリアバッジ横 には、本モデル限定装備のチェッカーフラッグエンブレムが追加となり、モータースポーツとのつながりを強調している。
ホイールもパフォーマンス志向で軽量の「21インチAMGアルミホイール<鍛造>」を採用し、標準装備のグレー調のデザインと、有償オプションのゴールド調の「マヌファクトゥーア21インチAMGアルミホイール<鍛造>」から選択可能。
タイヤはサマータイヤのほかに、GT63プロのトラックパフォーマンスをさらに向上させるスポーツタイヤを無償オプションとして設定。
ブレーキには、耐久性に優れ安定した制動力とバネ下重量の軽減を実現する「AMGカーボンセラミックブレーキ」を採用し、ブレーキ・キャリパーは、本モデル限定のブラックカラーとなった。
外装色は、GT2ドアクーペでGT63プロのみ設定されている「AMGグリーンヘルマグノ(マット)」(有償オプション)を含む、標準4色+有償オプション6色の全10色から選べる。
インテリアデザイン
インテリアにもAMG専用のアイテムを多数採用し、ハイパフォーマンスを体感できるAMGならではのデザインとなっている。
標準装備のAMGパフォーマンスシートは、スポーツ走行をサポートすると同時に、 多数の内装色やシート素材からドライバーの好みに応じて選択が可能。
ナッパレザーシートは標準装備として4色、有償オプションとして3色の全7色をラインナップ。さらに、有償オプションとして「ナッパレザー/マイクロカット」(全2色)や「マヌファクトゥーア・ナッパレザー」(全5色)を設定。
インテリアトリムはレーシーな雰囲気を味わえる「AMGカーボンファイバーインテリア トリム」を標準装備。
さらに、無償オプションで「AMGアルミニウムインテリアトリム」、「オープンポアブラウンアッシュウッドトリム」、「マヌファクトゥーア・ブラッククロームインテリア トリム」、「オープンポアグレーバーチウッドトリム」も選択可能だ。
さらに、2+2シートレイアウトにより4名乗車が可能となる「可倒式リアシート」や、3Dサラウンド対応の高品質オーディオシステム「Burmesterハイエンド3Dサラウンドサウンドシステム」、「パノラミックルーフ」も有償オプションとして設定し、日常でのドライブにおける利便性と快適性を兼ね備える。
パワートレイン/走行性能
アファルターバッハにて「One Man, One Engine」の原則に則って生産される4リッターV型8気筒ツインターボエンジン「M177」を搭載。
GT63クーペ比で+27ps/+50Nmとなる最高出力612ps/最大トルク850Nmを発揮し、より一層力強い加速を実現している。
このパフォーマンス向上はエンジンコントロールユニットのチューニングによるもので、0-200km/h加速 10.9秒(GT 63クーペ比 -0.5秒)、最高速度315km/hを実現するなど、特に高速走行時の総合的なパフォーマンスに寄与する。
大幅に強化された冷却機構
高負荷時にもドライブトレーンが高温にならないよう、高温および低温の冷却回路を強化した。
左右のフロントホイールアーチに2基のラジエターを配置。これによりドライブトレーンの冷却性能が高まり、サーキットにおける車両全体のパフォーマンスが向上。
フロントおよびリア・アクスルのディファレンシャルと、連続可変の全輪駆動システムであるAMG 4マティック+のトランスファーケース上部に取り付けられたラジエターには、アクティブ冷却方式を採用。
電動ウォーターポンプによりクーラントは冷却回路を循環し、トップマウントラジエターを介してより効率的かつ継続的な放熱を実現。
ボディ下部の新形状のエアガイドベーンと改良されたブレーキカバープレートは、より多くの空気をブレーキに導くことにより耐久性が向上し、ブレーキ温度が過度に高まるのを防ぐ。
空力性能の向上
エアロダイナミクスの改良によって、縦方向および横方向のダイナミクスにおける総合的なパフォーマンスを向上させた。
専用設計のフロントエプロンは、さらに存在感のあるデザインとなっており、拡大されたサイドエアインテークの周囲にはカーボンファイバー製のエアディフレクターを追加。
さらに空力を追求する装備として、ボディ下部のAMGアクティブエアロダイナミクスシステム、フロントエプロンのエアパネル、テールゲートのカーボンファイバー製固定式リアウイングスポイラーを備えている。
これらの空力対策によりフロントアクスルのリフトは30kg以上低減され、ステアリングのレスポンスがさらに向上した。
また、アンダーボディにはメルセデスAMGワンで採用されたものに似たエアディフレクターが追加されており、ボディ下部の気流を加速させ、リアウイングスポイラーとの相互作用によって、リア・アクスルのダウンフォースを15kg増加させている。
AMGカーボンセラミックブレーキ
フロントに6ピストンの固定式キャリパー、リアに1ピストンのフローティング式キャリパーを備えたAMGカーボンセラミックブレーキを標準装備。
フロントアクスルには420mmのブレーキディスクが装着され、ブレーキディスクの裏側は軽量かつ高強度の チタン製となる。
このブレーキシステムは、重量、特にバネ下重量を軽減するほか、耐久性が高く、激しいブレーキング時にもフェードしにくいという利点もあり、 速いラップタイムに寄与する。






