• シトロエン / C4カクタス(2017)

コンセプトカーのまま街を走り出す

コンセプトカーのデザインをほぼそのまま市販化する例は多くありません。 C4カクタスは、そんな希少な一台です。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

2013年のフランクフルト・モーターショーで公開された「Cactus Concept」を振り返ると、驚くほど忠実に量産化されていることが分かります。

それでいて街中で浮かない。この絶妙なバランスが魅力です。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

外装でまず目を引くのは、ボディサイドや前後バンパーに配された「エアバンプ」です。

内部に空気カプセルを仕込んだプロテクターで、傷や衝撃を受け流す機能部品ですが、個性を表現するデザイン要素としても成立していました。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

今回の赤×黒の組み合わせは、少しワイルドな印象を与えます。

ホイールアーチの樹脂部分も相まってクロスオーバーらしい雰囲気もあります。

ウインカーとヘッドライトを上下に分けた 二段構えのフロントフェイスも、今でこそ一般的ですが当時は先進的でした。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

さらに、ルーフレールの造形もコンセプトモデル譲りで、ホイールは視覚的に四角く見える独特のデザイン。

ナットを隠す四角いカバーまで用意され、手間のかかった造形です。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

パワートレインは1.2リッター直列3気筒DOHCで、最高出力82ps/最大トルク118Nmを発生します。

決して速い車ではありませんが、車重1070kgという軽さが効いて高速道路も難なくこなします。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

普段使いの速度域では十分で、燃費にも直結しています。

路面からの入力を角の取れた感触に変え、車体をゆったりと動かしながら受け止める乗り心地にも、シトロエンらしさが表れています。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

内装もコンセプトカーの延長にあります。

ツートンのベンチ風シートは3人掛けではありませんが、自然な造形でアームレストを下げるのが惜しくなるほどです。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

ステアリングも真円ではなく独特の形状。奥に置かれた横長のデジタルメーターともよく調和しています。

タコメーターを省き、速度を中心に必要な情報だけを表示する、フューチャーレトロなデジタルメーターも新鮮です。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

助手席側に目を向けると、旅行カバンをモチーフにしたグローブボックスが存在感を放ちます。

後席も大人が座れるスペースが確保され、トランク容量も十分。後席はフラットにはなりませんが倒すことができます。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

前期型はデザイン優先の個性派でしたが、後期型ではボディサイドを大きく覆っていたエアバンプが下部へ移され、小型化されました。クロスオーバーらしさも抑えられ、初期型とは別人格のような落ち着いた姿へ変化しています。

独特のオーラを持つのは前期型のみで、そのため今も根強い人気があります。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す

当時から手の届きやすい価格設定でしたが、現在はさらに狙いやすい一台でもあります。

個性を求める方におすすめしたい一台でした。

シトロエン・C4カクタス(2017)コンセプトカーのまま街を走り出す
Written By
HINATA NAGAI

絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で200...

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