• メルセデスAMG / CLE53(2025)

調律された“53AMG”の完成形

CクラスとEクラスの美点を受け継いだCLEクーペに、AMGの力強さを重ねたCLE53。さらに国内70台限定のマヌファクトゥーア エディションは、走りだけでなく所有する歓びまで磨き上げられていた。完成度という言葉がよく似合う一台だ。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

洗練も特別感も

CLEというモデルは、メルセデスのラインナップの中でもどこか繊細な存在だった。

CクラスクーペとEクラスクーペを統合し、新たな2ドアクーペとして誕生したCLE。

ロングノーズと、流麗なルーフラインが特徴的なスタイリング。

エレガントで、どちらかといえば“美しさ”を重視したモデルである。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

そこへAMGが手を加えたのが、このCLE53 4MATIC+。

搭載されるのは、3リッター直列6気筒ターボにISG(マイルドハイブリッド)を組み合わせたユニット。

AMGらしいパフォーマンスを持ちながら、日常域での扱いやすさや洗練性も重視したモデルだ。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

さらに今回の個体は、国内70台限定のマヌファクトゥーア エディション

グラファイトグレーマグノのマット塗装に専用デカール。さらにAMGナイトパッケージや鍛造20インチホイール、イエローシートベルトなど、特別仕様ならではの装備が与えられている。

細部に至るまで、特別感がしっかりと作り込まれている。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

調律の取れたAMGらしさ

そして実際に乗ってみてまず感じたのは、想像以上の力強さと完成度の高さだった。

近年の53系AMGと比較すると、随分と筋肉質になった印象がある。

今までの53は、どこか立ち位置が曖昧だった。

63ほど過激ではない。かといって通常モデルほど穏やかでもない。

その絶妙な中間点が魅力でもあった反面、少しアンバランスに感じる部分も正直あった。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

だが今回のCLE53は違う。

車としての“調律”が、非常によく取れている。

エンジン。足まわり。ボディ剛性。そしてサイズ感。

全てが自然に噛み合っている。

アクセルを踏み込めば、AMGらしい厚みのある加速。

だがそれが必要以上に荒々しくない。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

そして何より印象的なのが、この存在感だ。

CLEというモデル自体は、本来かなり繊細で上品なキャラクターを持っている。

だがAMGになることで、空気感が一変する。

ワイド感。低さ。そして細かなディテールの迫力。

街中でも、ふとした瞬間に視線を集める。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

それでいて、ボディサイズは絶妙に扱いやすい。

大きすぎない。だが十分に特別。

このサイズ感もまた、このモデルの価値を高めている。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

完成度の高さが表すもの

最近のAMGは、ただ速いだけでは終わらない。

ラグジュアリー。快適性。日常性。そしてスポーツ性能。

それらを極めて高い次元でまとめ上げている。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

改めて思う。

メルセデスというブランドは、本当に懐が深い。

優雅なセダンも作れる。

過激なスポーツカーも作れる。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形

そして今回のように、エレガントさとAMGらしい力強さを絶妙なバランスで共存させることもできる。

CLE53は、そんな現在のメルセデスAMGの完成度を、非常によく表している一台だった。

メルセデスAMG・CLE53(2025)調律された“53AMG”の完成形
Written By
HIROYUKI KONO

18歳で免許を取ったその日から、好奇心と探究心のおもむくままに車を次々と乗り継いできた。あらゆる立場の車に乗ってきたからこそわかる、その奥深さ。どん...

Learn More