• BMW / M6グランクーペ(2018)

Mを名乗るクーペセダン

M6グランクーペの姿を見れば、BMWがこの一台に求めたものがよく分かります。セダンの実用性を持ちながら、あくまでクーペのように美しくあること。 クーペスタイルのセダンという、当時まだ新しかった潮流の頂点に立つ一台です。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

2010年代に入り、ドイツ御三家すべてが「4ドアクーペ」をラインナップする流れとなりました。

BMWはそれまでクーペとカブリオレのみだった6シリーズに、新たにグランクーペを追加します。

このモデルは勢いある市場へ本気で参入するための力作でした。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

6シリーズ クーペと比べると、ホイールベースは113mm延長され2964mm。

クーペより長いボディと伸びやかなホイールベースによって、ラグジュアリーセダンらしい堂々とした存在感を手に入れます。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

113mm伸ばされたホイールベースに加え、全高もクーペより約20mm高く設定され、後席の居住性を確保。それでいてプロポーションに違和感がないのは、グランクーペ専用のルーフラインが丁寧に描かれているからです。

その美しいセダンを、過激に仕立てたのがM6 グランクーペです。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

搭載されるのは4.4リッターV8 DOHC 32バルブ ツインターボ。

560ps/680Nmという圧倒的な数値で、2トン近い車重を軽々と押し出します。ここで触れておきたいのが、このクルマがFRであるという点です。

後継のM8では安定性を求めて4WDへ移行しましたが、FRならではの「後ろから押されるような」駆け抜ける感覚を求める方には、このM6は特別な存在となるでしょう。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

アクティブMディファレンシャルも標準装備され、コーナーでアクセルを踏み込んだ際に左右の駆動力を積極的に配分。

トラクションを確保しながら、FRらしい滑らかな旋回を実現します。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

外装を見ると、BMW後期型のライトがカッコいいという法則がこの車にも当てはまります。

ヘッドライト下のラインをわずかに変えただけで、目力がぐっと強くなりました。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

他にもM6専用の大開口バンパー、20インチホイール、青いキャリパーと大径ドリルドローター。リアには4本出しマフラーとM6バッジ。

ブラック・サファイアのボディに溶け込むルーフは、カーボンファイバーの織り目の美しさと贅沢さが際立ちます。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

内装はブラックレザーを基調に、アルカンターラのルーフライニング。

コンフォートパッケージも選択され、シートベンチレーションやリアシートヒーターなど、グランクーペらしい快適装備も充実しています。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

harman/kardonのサウンドシステムも備わり、ラグジュアリーとスポーツが高い次元で共存します。カーボンパネルが使われつつ、トランクは実用的な広さです。

一点だけ触れておくと、乗車定員は5名ですが、BMW自身が「4+1」と表現するレイアウトで、後席は左右2座を中心に設計されています。あくまで4人で乗ることを基本としたグランクーペなのです。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン

そして今回の個体は、最終型とも言える2018年式の走行3万km。

1800万円を超えた新車時の車両価格から考えると、現在はその3分の1ほどの価格帯です。

4人で快適に移動できる優雅なクーペボディに、560psのV8とFRという荒々しさを隠し持つ。その両方を一台の中で行き来できることが、M6グランクーペを選ぶ面白さではないでしょうか。

BMW・M6グランクーペ(2018)Mを名乗るクーペセダン
Written By
HINATA NAGAI

絵本よりも中古車情報誌を隅々まで読み込んでいた幼い頃。それ以来、ずっとクルマに魅せられてきた。高校生の時に初めたInstagram「hinacars」では6年間で200...

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