18台限定ベントレー・バトゥール W12エンジン最高峰 過酷な最終試験へ

18台限定で既に予約が埋まっているベントレー・バトゥール。2023年半ばからの納車にむけて過酷なテストを開始した。テスト車両の詳細や、テストの内容をお送りする。

18台限定で既に予約が埋まっているベントレー・バトゥール。2023年半ばからの納車にむけて過酷なテストを開始した。テスト車両の詳細や、テストの内容をお送りする。

最高峰のW12グランドツアラー

ベントレー・バトゥールが、ヨーロッパ全域で実走行試験を開始した。

2022年8月にモントレー・カー・ウィークでデビューし、2台の開発用バトゥールが、厳しいテストプログラムを開始する。

わずか18台の限定シリーズは、様々なエンジニアリングプログラムを経て、2023年半ばから納車を始める予定だという。

18台限定ベントレー・バトゥール W12エンジン最高峰 過酷な最終試験へ

ベントレー・バトゥールは、ベントレー史上最もパワフルな車であり、過去20年間ベントレーの成功の原動力となってきた象徴的な手作業で組み立てられた6.0リッターW12ツインターボエンジンの最高出力は739ps以上。

新しいエアインテークシステム、改良型ターボチャージャー、改良型インタークーラー、エンジンギアボックスとエレクトロニックスタビリティコントロールの新しいキャリブレーションを確認するために、すでに100週間を超えるパワートレイン開発が完了している。

ベントレーの完全電動化に向けたビヨンド100戦略の変革の一環として、エンジンが終わりの時を迎えるにあたり、バトゥールはW12のパワー、トルク、洗練性を称えるイベントの第一弾となる。

スピードチューンエアサスペンション、電動アクティブアンチロールコントロール、eLSD、4輪ステアリング、トルクベクタリングを備える。

18台のバトゥールはすべて予約済みで、マリナー社内のデザインチームの指導のもと、それぞれの顧客と共同でデザインされる。

顧客は、バトゥールのほぼすべての表面の色と仕上げを指定することができ、メインのエクステリア・ペイントからエアベントの表面仕上げに至るまで、文字通りあらゆるものが、細部に至るまで指定される。

強烈な環境 過酷なテスト実施

検証項目は、エンジンと車両全体の耐久性、環境適合性と太陽光のシミュレーション、高速安定性、空力、騒音・振動、ドライビングダイナミクスなど多岐にわたる。

120を超える個別のテストは、ゴールドの「オルガンストップ」ベンチレーションコントロールの表面仕上げの品質から、新しいW12エンジンのハードウェアとソフトウェアに至るまで、すべてを網羅している。

2台の先行開発車では58週間を超える車両検証が予定されており、エンジンパワーの向上を検証するためにすでに完了した100週間以上の車両開発を補完するものである。

開発中のバトゥールのうちの1台である「カーゼロ」の最初の活動は、実際の状況をシミュレーションするため、ヨーロッパ横断2500kmの大規模なドライブすること。ドイツを出発し、イタリア、フランス、スペインを経て、試験場での高速テストが行われる。

18台限定ベントレー・バトゥール W12エンジン最高峰 過酷な最終試験へ

プルービング・グラウンドでは、カーゼロは7週間にわたり、ハンドリングトラック、混合路面、高速テスト、過酷な路面状況での耐久性テストが行われる予定。

試験場での作業が完了すると、さらに7500kmの実走行が行われ、環境試験が開始される。4週間弱で600時間の太陽熱負荷に耐えることになり、この時間はアリゾナ砂漠の5年分に相当する。

特に、カーボンファイバーに代わるサステナブルな新素材を外装部品に採用したため、この試験は重要だという。

最初の納車が始まる頃には、810以上のユニークな部品が160週間に及ぶテストと開発を終える。

マリナーCTOのコメント全文

マリナーのチーフテクニカルオフィサーであるポール・ウィリアムズは、次のようにコメントしています。

18台限定ベントレー・バトゥール W12エンジン最高峰 過酷な最終試験へ

「プロジェクト開始当初から、このクルマが究極のGTでなければならないことは明らかでしたので、エクステリアデザイン、エンジンパワー、ハンドクラフトのインテリアなど、すべての要素が妥協なく作り上げられました」

「新しい挑戦となるユニークな機能がいくつもあります。例えば、エクステリアのヘッドランプは非常にコンパクトなLEDユニットで、スタイリング・チームがデザインした挑戦的なプロポーションに合わせて作られており、クルマの外観を一変させますが、生産過程は複雑です」

「また、20年の歴史の中で最もパワフルなW12の開発も行っており、膨大な検証プログラムが必要です」

「小さなディテールまで計算されており、例えば、フロントグリルのダイヤモンドの角度はW12エンジンのシリンダーの角度を表しています」

「また、バトゥールは18台しか生産されませんが、その品質レベルは、現在ベントレーが毎年生産している1万5000台と同じでなければなりません」

テスト車両もビスポーク仕立て

エンジニアリング開発車であるバトゥール・カーゼロも、顧客の仕様と同じレベルのこだわりがあるという。

エクステリアの塗装は特注色であるパープルセクターで、曲面全体に深い鮮やかな色彩を与える。ボディワークは、光沢のあるナチュラルファイバー仕上げのフロントスプリッター、サイドスカート、リアディフューザーで強調される。

フロントには、グロス・ダークチタン仕上げのメインマトリックスに、中央のパープルセクターからサイドに向かって徐々に暗くなり、ブラッククリスタルへと続く水平のオンブレパターンのコントラストシェブロンがアクセントとなったグリルが搭載されている。

18台限定ベントレー・バトゥール W12エンジン最高峰 過酷な最終試験へ

ボンネットのラインはサテンチタンで仕上げられ、22インチホイールのスポークもグリルと同じグロスとサテンブラッククリスタルで仕上げられている。

ちなみにバトゥール・カーゼロにしかないディテールとして、ボディパネルの端に小さな白い矢印が表示されている。このマーカーは、耐久試験中のパネルの動きや緩みをフィードバックするのに役立つ。

参考動画

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