数年前まで僕はBMWに全く興味がなかった。
いや、敬遠してた。
理由は、たまたまだったんだけど、大昔に知り合ったオーナーさんの品格。あまり印象が良くなかったんです(愚かな偏見でした)。
そんな僕の心を180度変えたのが、M3(E46)のステアリングを握った時なんです。
BMWの歴史の中でも代表作と言っても過言ではない名車。しかもM3。
お家芸の直6は3.2リッターにチューンされ、どの速度域でも、どのギアでも、気持ちよく吹き上がるNAエンジンとMTの組み合わせ。
官能的な加速感。
浮気な僕は、その瞬間から完全にBMWの虜に。
本当に感動した!今までごめんなさい。
そして、素晴らしさに気が付かなかった自分に『馬鹿野郎!』って思った。
おいおい、SAAB9-3は何処行ったんだよ?もう少しBMWの話に付き合って!笑
それから僕はBMWが欲しくて欲しくて仕方がなくなりました。
その時はプジョー・クーペ407に乗ってまして、その大きなFFクーペを気に入ってたので手放したくなかった。
でもBMWが欲しい!どうしよう。
悩んだ挙句、Z3ってアリじゃね?って思いはじめ、探す事に。
導き出した答えは禁断の2台持ちってヤツです。
とりあえずカーセンサー。
あるにはあるけど、MT車が欲しいから、それなりの値段。
ヤフオクも見てみよう。ないなぁ…。
そんな時、インスタで真紅のMTの個体に乗ってる方を発見!
DMをして、さりげなく探ってみると、売ろうと思ってると!
キター!現車は岐阜にある。
その時、導かれるように名古屋に出張が入った。
仕事を終えて岐阜でオーナーさんと合流し乗せていただき、その場で購入!
確か、30万円以下だったはず!
内外装のヤレはあるものの、機関は良好。そのまま東京まで乗って帰ったよね。
約30年ぶりにオープンカーの所有に至り、嗚呼幸せ。
なにより念願のBMW!
四気筒だけど、軽くて最高。
雨漏りするから、晴れの日限定車として大活躍したのでした。
オープンカーって、凄くない?
閉めてもかっこいい。開けたらもっとかっこいい。
1台で2度美味しい!
特にこの9-3は開けた時の美しさは特にヤバい。
テールに向かって伸びやかに緩やかに上昇するサイドライン。
派手さこそ皆無だけど、そこが粋。
しかも4座ときてる。
小さめな個体だし、後席狭いかなぁと思ったら案外広い(閉めてても)。
内装は航空機メーカー由来のコックピット感溢れるインパネに、さすが北欧!
シートデザインも洒落とる。つまりは完璧なのよ!
試乗してふと思い出したのは、Z3に乗ってた頃、オープンにしたいがために、目的地も決めずにとにかく走らせてた事。
とりあえず乗りたかった、開けたかった。
こんなに簡単に気持ちが『整う』非日常を所有しない手はない。
やっぱ、オープンカー欲しい〜。
サンルーフやパノラマガラスルーフじゃダメなんよ。
人生4台目のオープンカー候補に確実にランクインした9-3でした。

中川司 Tsukasa Nakagawa
音楽や映画、ファッションなどのカルチャーをこよなく愛し、それらとシンクロする「時代の空気」をクルマに求める自由人。官能的なV8セダンや麗しきクーペ、オープンカーを乗り継ぎ、たどり着いたのは「スペックより愛嬌」という境地(今はここ。たぶん、また変わる)。好奇心という名の、ちょっと浮気な心で新しい刺激を常に追いかける。数値化できない「抜け感」と、今この瞬間の「艶」を大切にするカーライフを、皆さんと一緒に楽しみたい。いつか乗りたいと、心のどこかでずっと思っているのは、80年代のロールス・ロイス。1973年、下関生まれ。
















