世界初の新技術搭載 新型アウディRS5 初のパフォーマンスハイブリッド
新型RS5には量産モデル世界初となる、リアトランスアクスルの電気機械式トルクベクタリングを可能にする、ダイナミックトルクコントロール付クワトロが搭載された。

インゴルシュタット発
新型アウディRS5は、モジュラー式の高性能プラグインハイブリッドシステムを搭載する。
電気機械式トルクベクタリングを備えたまったく新しいリアトランスアクスルにより、卓越したドライビングダイナミクスを実現し、これは「ダイナミックトルクコントロール付クワトロ」と呼びばれる。
この世界初の技術は、横方向のトルク配分を指揮する見えないマエストロであり、ミリ秒単位でホイール間のトルク配分を行い、限界域に至っても俊敏かつコントロールされた走行を可能にする。
ブレーキング、ターンイン、そしてコーナーの頂点直後での再加速。新型RS5に搭載された電気機械式トルクベクタリングは、スポーティなドライビングでその性能を最大限に発揮する。
まったく新しいこのシステムは、あらゆる走行状況に対してわずか15ミリ秒、すなわち目の瞬きの約10分の1という速さで正確に応答すると発表された。
電気機械式トルクベクタリングとは?
ダイナミックトルクコントロール付クワトロは、RS5の新しいリアアクスルに備わる史上初の技術で、電気機械式トルクベクタリングを可能にしている。
このシステムは、加わる駆動力にかかわらず、リヤホイール間にトルク差を発生させることができ、スロットルのオン、オフやブレーキング時の有無にかかわらず、正確かつ確実に作動し、俊敏性、安定性、トラクションを最大化することで新たなレベルのハンドリング性能を実現する。
どのように機能するか
アウディは、新型RS5のハイブリッドドライブのためにまったく新しいリアアクスルを設計した。
リアトランスアクスルに搭載された電気機械式トルクベクタリングは、出力8kW、40Nmの高電圧アクチュエーターとして機能する水冷式永久磁石電動モーター(400V)で構成されており、オーバードライブギアおよびロック率が低い従来型のディファレンシャルも主要コンポーネントだ。
オーバードライブギアは、アクチュエーターのトルクを利用して左右リアホイール間のトルク差を伝達する組み合わせにより、リアホイール間のトルクは迅速かつ正確に配分され、例えばコーナリング時のハンドリングを大幅に向上させる。
機械式システムとは異なり、ダイナミックトルクコントロール付クワトロは、スロットルオフ時やブレーキング時を含むあらゆる走行状況で機能し、これはドライブトレインのトルクや力の方向に影響されない。
ハンドリングへの影響
電気機械式トルクベクタリングは、リアホイール間でトルク配分を行い、わずか15ミリ秒の間に最大2000Nmのトルク差を左右のドライブシャフトに柔軟に伝達する。
高電圧アクチュエーターは、 スパーギアとプラネタリーギアを介して、左側のドライブシャフトおよびディファレンシャルキャリアに常時接続されており、この設計によって調整精度が格段に上がる。
右側のドライブシャフトにトルクを伝達する必要がある場合、高電圧アクチュエーターは車両左側に配置されているため、ディファレンシャルキャリアに追加のトルクを伝達する必要があり、その場合には迂回経路を取り、車体が左コーナーに進入しオーバーステア傾向を示した場合、ダイナミックトルクコントロール付クワトロは内側ホイールのトルクを増加させて車両を安定させる。
逆に、トラクションを向上させアンダーステアを防ぐために、右外側のホイールにより多くの駆動力が必要な場合、リアトランスアクスルに搭載された電気機械式トルクベクタリングは、左ドライブシャフトのトルクを低減し、そのトルクはディファレンシャルキャリアへ再配分されて、右ドライブシャフトへと伝達される。
各コンポーネントの役割
高電圧アクチュエーターは追加のトルクを生成し、オーバードライブギアはこのトルクを利用して、リヤトランスアクスル内のパワーフローを変化させて制御。
最終的にディファレンシャルギアは、ディファレンシャルキャリアに加えられたトルクを、必要に応じて左右のドライブシャフトに分配する。
ドライビングダイナミクスへの影響
電気機械式トルクベクタリングは、走行安全性とパフォーマンスの双方を向上させる。
まず、ダイナミックトルクコントロール付クワトロは、トルクを最もグリップの高いホイールへ配分し、車両のポテンシャルを最大限活用し、それは特にコーナリング時において顕著だ。
バランス制御においては、電気機械式トルクベクタリングがトルク差を利用して、コーナリング中の車両の挙動とコントロール性に直接作用し、アンダーステアやオーバーステアが発生しないように制御する。
選択されたアウディドライブセレクトのモードが、走行時のキャラクターおよびドライビングフィールを決定し、ダイナミックトルクコントロールはトルク差を利用して車両を安定化し、コーナー進入時などのヨーイングを制御して、俊敏かつ正確な走行を実現。
車両が不安定になった場合、システムはコーナー進入時の回頭速度を抑制し、その間にドライバーは、適切なステアリング、ブレーキ、またはスロットル操作で、車両を再び安定させることができる。
ドライバーは何を感じるか?
新型RS5はドライバーの操作に対してほぼ瞬時に、かつ極めて高い精度で反応する。
ドライバーは常に車両の動きを最大限にコントロールでき、ダイナミックな走行の限界域においても、よりダイレクトで予測可能なハンドリングを実現。
アウディドライブセレクトのモードは、ニュートラルでバランスの取れた設定から、リヤに重心を移した非常に俊敏な設定まで、非常に広い範囲をカバーするため、ドライバーは車両の挙動に対して十分な反応時間を確保できる。
つまり、電気機械式トルクベクタリングはコントロール性と扱いやすさを向上させ、ドライビングの楽しさをさらに高めるのだ。
計測および制御技術はどのような役割を果たすか
新型RS5に搭載されるHCP1(ハイパフォーマンス・コンピューティング・プラットフォーム)は、ドライブトレインおよびサスペンションの中央制御ユニットで、リヤトランスアクスルに搭載された電気機械式トルクベクタリングを含む、すべての機能がここに集約される。
このシステムは、車両状態を周囲環境データと比較し、そのデータをステアリング操作などのドライバーからの入力とを整合する。
さらに、ダイナミックトルクコントロール付クワトロは、ステアリング入力を解析し、ドライバーの意図を予測。
例えば、オーバーステアを抑えるための素早いステアリング操作と、コーナー進入時の素早い操作では意図が異なり、ステアリング入力からホイールへの伝達は、瞬時にかつダイレクトに行われる。
トルクスプリッター以上のものか?
クラッチ式のトルクスプリッターは、負荷がかかっている場合にのみ完全なトルク配分が可能であるのに対し、固定結合された電気機械式トルクベクタリングは、ドライバーがスロットルをオフにした場合でもトルク配分を行うことができる。
つまり、トルクスプリッターとは異なり、トルク配分ひいては、ドライブ体験が、エンジンの駆動トルクに依存しないということとなる。
システムはどのように連携するか
電気機械式トルクベクタリングは、リアアクスルに配置されトルク配分を管理する一方で、電子制御ディファレンシャルロック、およびブレーキトルクベクタリングは、主にフロントアクスルをサポート。
電子制御ディファレンシャルロックは、ブレーキを介して作動し、トラクションを向上させる。
新型RS5に搭載されたリアトランスアクスルの電気機械式トルクベクタリングと、ツインバルブショックアブソーバーは、相互に精密に調整して、例えば高速直進後のコーナー進入時などにも、極めて早いスロットルレスポンスを実現する。
新技術の誇り
リアアクスルで電気機械式トルクベクタリングを可能にする、新しいダイナミックトルクコントロール付クワトロによって、ドライバーはRS5のダイナミック性能と、エモーショナルなドライブ体験を余すことなく楽しむことができる。
アウディドライブセレクトモードでカスタマイズできるドライビングダイナミクスは、ドライビングプレジャーをさらに高め、すべてのドライバーが理想的なセットアップを見つけることができるだろう。
つまり、ダイナミックトルクコントロール付クワトロによって、RS5は顧客により身近で、より高揚感のある一台となった。
このモデルのどのドライビングモードでも、挙動は予測しやすく直感的で、軽快なドライブを楽しめる。





